キャンパス日誌

「地域学」でホテル摩周さまを見学しました

敬和学園大学には「地域学」という授業があり、地元の自治体や会社のトップの方からお話を伺える機会が用意されています。

今回の授業では、地元新発田市の月岡温泉にあるホテル摩周さまを見学させていただきました。
月岡温泉は硫黄含有量全国2位を誇る硫黄泉で、硫黄泉には珍しいアルカリ性の性質も持ち合わせており、美肌効果があることから「美人の湯」と呼ばれています。エメラルドグリーン色で、とろみがかったお湯が特徴の温泉です。今年で開湯105年の歴史があります。

ホテル摩周さまは、数年かけて行った全館リニューアルを終え、いろいろな人がそれぞれのスタイルで「ほっ」とできる空間に生まれ変わりました。
館内見学では、石塚社長から客室とレストランをご案内していただきました。
新しくなった客室は、5タイプ全38室あり、和洋さまざまなタイプの間取りや趣の異なったインテリアが設置されていたり、全て仕様が異なります。それぞれの客室に特徴を持たせることで、自分に合った客室を見つけてもらい、また来たいと思ってもらえるような工夫をされています。
段差のないフラットな床や、全室禁煙化など、ストレスなく過ごせる工夫により、居心地のよい空間ができあがることを学びました。

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落ち着きある色合いで、「ほっ」とできる空間に

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客室それぞれに趣の異なったインテリアが置かれています

 

次にレストランを見学しました。
できたてのものをすぐに食べていただきたいとの思いから、リニューアル後は客室での料理提供をやめたそうです。そのことにより従業員の方の負担が軽減し、よりお客さま一人ひとりに対するおもてなしができるようになったそうです。
2か所あるレストランは、お客さまのニーズに合わせて料理や席が選べるスタイルになっていて、お客さまに対する気配りが感じられました。

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個室やお座敷もあり、多様なニーズに対応できます

 

お客さまが直接手に触れるイスとテーブルは手作りのものを使い、部屋ごとにデザイン、触り心地、座り心地が異なります。

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実際に触り心地、座り心地を体験してみました

 

最後に、月岡温泉の現状や観光客誘致の取り組みについてお話を伺いました。
ホテル摩周さまは、リニューアルに伴い、売店の規模を縮小し、館内にあったスナックやラーメン店をなくし、お客さまに旅館の中だけで楽しむのではなく、月岡温泉の街歩きをしてもらえるような造りにしたそうです。

ホテル摩周さまを見学した後、実際に月岡温泉街を散策しました。
空き店舗が目立っていた目抜き通りには、新潟をテーマにした試食・体験のできるお店が現在6店舗オープンし、街全体が歩きたくなる温泉街へと変わり続けています。

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月岡温泉街を散策しました

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「あしゆ湯足美」一度浸かるだけで、肌がつるつるになります

 

学生たちは、ホテル摩周さまが取り組まれているお客さまに対する心温まるおもてなしを随所に感じることができたと共に、職場環境を整え、従業員がここで働けてよかったと思えることがお客さまの満足度につながるということを教えていただきました。また、旅館と街が共存し、月岡温泉の街全体が活性化することでより旅館の存在感も増すことなど、月岡温泉の取り組みについても学ぶことができました。

ホテル摩周さま、ありがとうございました!