チャペルのひびき

草津で思ったこと

 藤野先生がご自身の若き頃のご経験を交えつつ、お働きを通して出会われた多くのかけがえのない方々のことをご紹介くださいました。世界の平和のために、また神の前に皆が平等に大切に扱われるような社会をつくるためにご生涯をささげられた方々の存在について、また、それらの方々の多くがイエスという方との出会いによって新たな人生、さらには社会を変革する力を与えられたクリスチャンであることをも知らされました。その出会いを通して、一人一人の人生に尊厳を与え、新たな人生を与える、イエスという方に、一人でも多くの学生諸君が敬和での学生生活を通して出会ってほしいと願います。その後のアッセンブリーアワーにおいては、卒業生の鈴木さんより、ご自身の今に至るまでの歩み、今、活躍なさっておられる福祉のお働きについて伺う機会を与えられました。ユーモアに富んだ、飾ることのない自然体の語りぶり。しかし、示唆と励ましに満ちたお話しでした。たとい迂回多き道のりであっても、人生には無駄なことなど何一つない。悲しみや挫折といった事柄も、すべてのことを良きように導き、用いてくださる神様の働きを感じることがゆるされました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー
説教 「 草津で思ったこと 」 教授 藤野 豊 先生
20140523チャペル・アッセンブリ・アワー

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講  話 「 卒業生からのメッセージ 」 伴走舎、本学卒業生 鈴木 貴之 先生
20140523チャペル・アッセンブリ・アワー

参加学生の感想
感想1)ハンセン病患者の人が大変な思いをしていることがよく分かった。国を訴えることはとても勇気がある。わたしは国が決めたことや法律はいつも従わなければならないものだという意識があって、恐れさえ感じることがある。ましてや国を非難するなんて自分の存在の弱さや小ささに引け目を感じてとても無理だ。ハンセン病患者の権利改善のため、国の不正を指摘し、立ち向かった人の中にキリスト教徒が多いというのに納得した。授業やチャペル・アワーで、人権はキリスト教の教えによることが多いと聞いたからだ。一人ひとりの存在の尊さに気づかされた。
感想2)卒業生の鈴木さんの話を聞いて、いじめを受けながらも自分の趣味に打ち込んだり、福祉の勉強をしたりして、学べる部分が多くありました。人生はいつからでもやり直せるということ、今、もう無理とか死にたいだとか簡単に口にしている人間が多いですが、今からやり直しても遅くないのだなと思いました。他大学に比べて敬和学園大学はいろいろな視点で学習できるので、鈴木さんは誇りに感じているそうです。今日の話を聞いて、私もいろいろな経験、体験をしながら大人になっていきたいと思いました。
感想3)藤野先生のお話を通して、クリスチャンは私たちが思っているように遠い存在ではなく、私たちと同じように社会がより良い方向に向かうように活動しているということを知りました。クリスチャンは、ハンセン病の方々の人権のため国を相手取って戦ったり、従軍慰安婦問題についても活動していたりと、とても熱心に社会に関わっているという印象を受けました。今回のお話を聞きながら、私はどんな宗教を信じていても、同じ人間で自分と何かが違うからといって、遠く感じる必要はないのだと改めて感じました。
感想4)本学の卒業生の鈴木先生の話を聞いて、わたしも中学校生活は絶望的で不登校にもなりましたが、周囲の信頼できる人と共に過ごし、周り目を気にしないようにして現在まで乗り越えてくることができました。話を聞いて、これから学生生活を後悔のないように送っていきたいと思いました。学生という時間は、人生の中では短いかもしれないけど大きいものであると思うので、4年間の日々を大切に過ごしていきたいと思いました。