チャペルのひびき

出会いを生きる

 新発田市出身の神田健次先生(関西学院大学)をお迎えし、アッセンブリ・アワーを守ることのできたのは幸いでした。日本におけるエキュメ二カル運動の代表者として、異なる宗派や宗教を和解のうちに一つに結ばんとする尊きお働きをなさっておられる先生の原点が、新発田におられる若き日に読んだシュバイツァーの伝記本や、キリスト者であられたご親類の方々との出会いにあったことを教えてくださいました。若き日に出会った人々や書物との出会いは、その人の生涯の歩みを決定的に方向づけるものとなりうるのです。またそのようにして踏み出された人生の歩みを遠くまで導いてゆくものも、神が備えていてくださった数々の出会いを大切に受け止め、それらを心をこめて生きることによってであると神田先生はお伝えくださったように思います。皆さんにも同じように神様は良き出会いを備えてくださっておられるはず。与えられた出会いを大切に、心をこめて生きてほしいと思います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー
説教 「 キリスト・イエスを知ることのあまりの素晴らしさに 」 宗教部長 下田尾 治郎 先生
20140711チャペル・アッセンブリ・アワー

Ⅱ.アッセンブリ・アワー 
講話 「 世界の平和と宗教の役割 ―故郷新発田の原点から― 」 関西学院大学 教授  神田 健次 先生
20140711チャペル・アッセンブリ・アワー

〈参加学生の感想〉
感想1)イエス・キリストを知る素晴らしさは、知っているつもりです。私は、イエス・キリストという人物がいたということを知り、自分の考え方や物事のとらえ方が変わったと思います。自分にも自分の考え方があり、他人にも他人の考え方があるのだから、ただただ自分の考えを押し通すのではなく、他人の考え方を知ったうえで、また別の考え方ができるのだ。自分は自分で、他人は他人。他人が自分や周りの人といくら違ってもそれは、個性なのだと考えられるようになったと思います。
感想2)今日のチャペル・アワーでは、下田尾先生からお話を聞きました。人との比較ではなく、イエス・キリストからの愛で自分を知る。救われる。そのことを多くの人々に伝えたいという気持ちが伝わってきました。十字架の軽にあったイエスからの私たち一人ひとりへのメッセージを受け取りたいと思います。
感想3)神田先生は、講演の中で何度か運命的な出会いがあったと話されていました。神田先生は、ある本と出会ったことで今まで本が嫌いだったにも拘らず、その本に興味を惹かれて少しずつ本を読むようになったという体験に、とても驚きました。この話の中で私は、自分が行動しなければ何も起こらないし、変わらないということを示しているのではないかなと思います。自発能動であることが大切であると思いました。
感想4)神田先生の話を聞いて、宗教が行きつく場所は幸せであると思った。集団的自衛権の行使容認が採択され、憲法9条改正の是非が問われている。国を守るために自衛隊を世界と戦う軍隊としなければいけないのか。もし、自衛隊が戦争に加担したらどうなるのか。徴兵制という言葉が頭に響く、もし、自分が戦争に行き、人を殺さないといけなくなったらどうなってしまうのか、と考えてしまう。戦争で得る者はすなわち、「死」である。インド独立の父ガンジーか、アメリカの公民権運動の指導者アーサー・キングのように、平和に国際問題も解決する人が必要だと思う。