チャペルのひびき

正戦と非戦

2015年度、後期の最初のチャペルも恵まれたものになりました。山田耕太学長先生は、始業チャペルにおいて、キリスト教の伝統における戦争と平和に対する代表的なスタンスとして、「正戦と非戦」の二つの立場があることをお教えくださいました。ローマ帝国内の国教となったことにより「正戦」という立場がキリスト教内に生まれてきてしまったものの、本来のイエスに従うものとしてのキリスト教的立場は、武器を取らない「非戦」というスタンスであることを、内村鑑三や柏木義円の例を挙げながら、お示しくださいました。敬和学園大学も、非戦を旨とする伝統のもとに立てられたことを心に刻みたいと思います。アッセンブリ・アワーは、前期エッセイ賞の授賞式、資格取得奨励奨学金の授与式が執り行われ、その後に、学長賞受賞者の荏原里香さんに受賞エッセイを朗読していただきました。語られた言葉を自らの心と対話させつつ真摯に紡ぎあげた文章は、聴く者一人一人の心と深く響きあったはずです。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「二つのキリスト教:正戦論と非戦論」 学長 山田耕太 先生
20150925チャペル・アッセンブリ・アワー2

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
2015年度前期エッセイ・コンテスト授賞式
2015年度前期資格取得奨励奨学金授与式
20150925チャペル・アッセンブリ・アワー3

20150925チャペル・アッセンブリ・アワー4

<参加学生の感想>
感想1) 前回のアッセンブリ・アワーに出てないので前回のことはわかりませんが、戦争とキリスト教が関係しているということは意外でした。キリスト教は多くの人に知られている。何年も前から知られていることを改めて感じました。だれに何をいわれようが何をされようが、自分から何かをすることはない。非暴力であるということを続ける姿勢はとても尊敬できます。法律が変わるかもしれないので20歳になっていない私もいろいろ考えなきゃいけないなと思いました。
エッセイコンテストの受賞がありましたが、文章力のない私は受賞した人を見てすごいなと思いました。自分の意見をしっかり述べ伝えられることは、すごくよいことですね。
感想2) 戦争は今でも世界のどこかで起こっていて、今この一瞬の間にも人の命が奪われてしまっていると考えると心が痛いです。どうにかそれを止めたいと思っても、どうせ自分1人の力では何も変わらないだろうという意思を変え、1人1人の力が積み重なれば大きな力になるという考えに変えていきたいと思いました。