チャペルのひびき

一期一会を生きること

山崎ハコネ先生が、イエスの語られた「タラントン」のたとえ話を基にメッセージを語ってくださいました。わずかのタラントンしか預けられなかったように見える僕(しもべ)も、実は、当時の貨幣価値からみれば相当な額を委ねられていたとのこと。私たちは他者との比較によって、自分の委ねられているものの大きさを見誤ってしまうことがあります。神さまが各自に委ねてくださっている掛け替えのない賜物を信じ、それを豊かに発展させながら歩んでゆくことの大切さを教えられました。アッセンブリ・アワーにおいては、学生部長の佐藤渉先生が「『星の王子さま』の行間へ」との題のもと、心が洗われるようなお話をしてくださいました。「星の王子さま」が早くして亡くなった著者の弟であること、また、人との出会いは、一期一会のものであり、永遠に共にあり続けることができないからこそ、その人と過ごすひと時ひと時を、「永遠の今」として愛おしみながら生きることが大事であることを教えてくださいました。学生諸君にとっても、かつて子供だった多くの大人にとっても、世界を、友を、また自分を見つめ直すよい機会になったことと思います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「与えられる恵み、分けあう喜び」 准教授 山﨑ハコネ 先生
2016チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「『 星の王子さま 』の行間へ」 学生部長 佐藤渉 先生
2016チャペル・アッセンブリ・アワー2

<参加学生の感想>
感想1) 私たちは神さまから愛されている尊いものであり、その神から与えられた仕事をまっとうするのは神を裏切らないという点でも大切だと思いました。神は私たちのことを信頼してくださっていて、私たちにできることは全力でやり遂げようと思いました。
感想2) 『星の王子さま』は読んだことがありませんが、有名な言葉“肝心なことは目に見えない”というのは聞いたことがあります。星の王子さまにとってバラは時間を使うから大切なものだと初めて知りました。何かに時間を使うことは簡単に見えても難しいことです。“しないといけないこと”にばかり時間をかけて“誰かのため”に時間を使うのは難しいですが、人間関係を築く上で一番大切なことだと思います。これからはそういうところを意識して、時間を使っていきたいと思います。
感想3) 買ったものの、読まずにずっと放置している「星の王子さま」。今日の講演を聞いて、帰ったらすぐに読みたいと思いました。「時間をつかう」。友達になるためにはとっても辛抱強くならなければならない。なぜなら時間がたくさんかかるから。大切なものになるには時間をかけないといけない。そう思うと、一度突き放されたような気持ちになります。「何かにとっての大切なものになりたい」と思った時、やはり時間は必要でした。星の王子さまの行間のお話を聞いて改めてよき学びをもらった。