チャペルのひびき

平和の種子

「独りであること(孤独)と共にあること(共生)」の意味について聖書に耳を傾けてみました。聖書においては、孤立の中にではなく共同性(互いに支え合いながら生きることの中)に、「人間であること」の本質があるとされています。その一方で、人々の誤った集団性に同調することなく、敢えて、孤独に耐えることを神により強いられた人々のことも聖書は伝えています。イエス・キリストもその一人でした。ただ、主イエスは、人々に慕われ、求められた中にあっても、独りであることを大切にされた方でした。イエスは、その独りの時間を、神との対話の中(祈り)において、自らの歩みを省みると共に、神より委ねられた人々(出会った人々、またこれから出会うであろう人々)のことを心の内に置くために用いられたのです。孤立した人々を、愛の交わり(共に生きることの喜び)の中に招き入れるために、また人々に仕えるために、独りの時間を大切にされたといってもよいでしょう。独りであることと、共にあることを一つに結ばれたイエスの姿に学びたく思います。アッセンブリ・アワーでは、中華人民共和国・新潟総領事の孫大剛先生より、中国と日本(とりわけ新潟)の深いつながりについてお話をうかがう貴重な機会を与えられました。過去の歴史を踏まえつつ、未来に向けてのよき関係を丁寧に作り上げてゆくことの大切さを覚えます。この時間の最後に中国での留学体験を流ちょうな中国語で語ってくださった学生さんの姿に、(本学に学ぶ中国人留学生の姿を通しても)、平和の種子が確実に蒔かれていること知ることができました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「独りいることと共にいること」 宗教部長 下田尾治郎 先生
20180511チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「中日友好事業を未来へ受け継いでいこう」 中華人民共和国駐新潟総領事館総領事 孫大剛 先生
20180511チャペル・アッセンブリ・アワー2

<参加学生の感想>
感想1) 創世記2章18節に「人が独りでいるのはよくない。彼に合う助ける者を造ろう。」という言葉がある。この言葉にもとづいて預言者エレミヤは当時流行していた神殿信仰を批判した。どれだけ神殿を信仰しても、隣人を愛していないのならそれは神の意思に従っているとはいえない。人は独りで生きていくものではない。
感想2) チャペル・アワーでは、イエスが考える「人と関わるために大切なこと」の4つの言葉を教えていただいた。この4つの言葉を大切に大学4年間、そしてこれからの人生を生きていきたいと思いました。私は大勢でいないと不安で、一人になるのは恐いと思っていましたが、下田尾先生のお話を聞いて一人になることもいいことなんだと知りました。
感想3) 孫先生のお話を聞いて、中国と日本は密接につながっていることを改めて感じました。そして、トキの話を聞いて中国と新潟にも深いつながりがあることも知りました。歴史的な中日交流から現代の中日交流にいたるまで、さまざまな話を聞きました。私も日本と関わりが長い中国に目を向けて何かしらの役に立ちたいと思いました。
感想4) アッセンブリ・アワーでは、日本と中国との友好交流、観光、教育などについて教えていただきました。教育面では大学に通っている約5万人が日本語を勉強していて、多くの人が日本に留学していて、さらに多くの人が中国に留学していることが分かって驚きました。そして、新潟と中国はものすごく近い関係にあることも分かりました。