チャペルのひびき

物事の本質を見極めるために、人間を理解するために必要なこと[2018-06-08]

チャペル・アワーは、田中利光先生(本学准教授)が、ルカ福音書に記された有名な「よきサマリア人」のたとえ話をもとに力強く説教をしてくださいました。ユダヤ教における福祉をご専門としておられる先生ならではの、深い歴史的知識に基づく、また同時に現代のユダヤ教の問題をも視座に捉えたお話を伺うことができたことは幸いでした。先生は、問題の本質を見極めるために、また差別意識や偏見を乗り越えるために大切なことは、多角的に物事や人間を見てゆくことであると教えてくださいました。これは本学が教育の柱とするリベラルアーツにも深く関わってくるでしょう。アッセンブリ・アワーにおいては、石川啄木の研究家(国際啄木学会理事)の山下多恵子先生より、「啄木と郁雨」と題した密度の高いご講演を伺う機会が与えられました。啄木の素晴らしい名歌の背後には、物心両面で啄木を支えた新発田出身の歌人、宮崎郁雨の存在があったことをお話しくださいました。その人格面に関しては「ヒトデナシ」との酷評を受けることの多い啄木ですが、啄木なりの葛藤を通して、最後には「人間として」しっかりと生きなければならないとの覚悟と決意を持ち、その志のもとで生き始めていたことも知らされました。人は変わりうるのだということ、また世間のレッテルを超えて人間を理解することの大切さをここでも教えられたように思います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「よきサマリア人の例話に学ぶ」 准教授 田中利光 先生
20180608チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「啄木と郁雨」 国際啄木学会理事 山下多恵子 先生
20180608チャペル・アッセンブリ・アワー2

<参加学生の感想>
感想1) 石川啄木が創作に関わることができたことに、新発田出身の宮崎郁雨という人物が深く関わっていたことを初めて知りました。啄木は友人の力を借り、自分の夢を実践できましたが、何事もことをなすには、1人の力ではできないということです。郁雨は、啄木に初めて会った時から絶交後も啄木を支え続けていることにも、人間の大きさや啄木への愛を感じました。山下先生のあつい啄木愛も感じました。
感想2) 郁雨が「古里や 新発田につづく野の道も山も霞めり わが夢の中」という歌を詠んでいることに、驚きました。今も昔も変わらない「新発田」という地名を、今後も変わることなく守っていきたいです。今回の講演を聞いて、郁雨の心の温かさを強く感じました。自分自身のお金を使って啄木の援助を行い、啄木の家族を支えていた姿を知り、胸が熱くなりました、同じように新発田市の人も、とても優しい方々だと感じています。私も、人のために尽くせる人になりたいと思います。そして啄木のように、失敗してもそこから成長していく立派な人間でありたいです。人は今どんなに自分が駄目だと感じていても、まだまだあがけるのだと思いました。失敗から何を学びどう次に生かしていくのかを考えて、前に進んで行きたいです。ありがとうございました。
感想3) 田中先生の話はとても身になった。一歩ずつ進むことが大事だと思うし、自分も何か壁にぶつかった時はその状態に耐えて一歩一歩強くなっていきたいと強く思った。何か自分の前に問題があった時、今まで自分は目をそむけていたところがあったが、今回の田中先生の話を聞いて、そこでストップするのではなく、解決するという気持ちが大事だと思うし、解決することに怖気づくのではなく、そこから勇気を出して自分を強くしていこうと思った。また何事も目先だけではなくなぜこうなったのか、どういう流れでこうなったのか等の本質をしっかり見極めていこうとも強く思えた講義であった。

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