学長室だより

2002年4月12日号

新入生諸君、いよいよ2002年度前期の幕が切って落とされました。すっかり新しい気持ちでスタートを切られたことでしょう。今の気持ちを大事に保持して下さい。何よりも先ず、大学に毎日足を運ぶことです。今日の僕のメッセージは「無知」についてです。諸君は自分の無知を恥ずかしく思いますか?この世には知識を満載した頭脳の持ち主がいて、人から何を聞かれてもたちどころに答えていますね。僕はそういう人にはなれないし、又なろうとも思いません。今はコンピューターの時代。人間の頭脳は情報量ではコンピューターに太刀打ちできません。だから僕は学んでは覚え、覚えては忘れ、また学び直す――そういう人でありたい。先日新聞を読んでいて、サッカーとは昔の「蹴球」のことだと、はじめて合点しました。なんたる無知!でも昨年5月フィラデルフィアの球場でナショナル・リーグのフィリーズ対ジャイアンツ戦(始球式のボールを僕が投げました!)を見たとき、一緒に招かれていたヨーロッパの同僚たちはなんと、野球のルールを知りませんでした。さて、今日はいうなれば、チャペル・アワーの始球式であります。(北垣 宗治)