学長室だより

2002年5月31日号

25日の土曜日、東京神学大学での第4回キリスト教学校伝道協議会に出席し、閉会礼拝の説教を担当しました。そのあと東京国際フォーラムで開催された日米フルブ ライト交流50周年のリセプションに出席したところ、思いがけないことに天皇皇后が姿を見せられましたので、ぼくも順番を待って3分間ほど天皇と言葉を交わす機会を得ました。そのあと出席者の一人である本間長世東大名誉教授と話していて、新聞記者の偏見の話になり、本間さんに、「あなたは長いアメリカとのつきあいを通して、人種差別を受けた経験はありますか?」と質問してみました。彼は言下に「ありません」と答えました。ぼくはその答に満足でした。というのは、ぼくにもそういう経験はなかったからです。差別を受けた話を時折聞きますが、それは多くの場合、その人の英語の理解が十分でなかったための誤解に基づくものではなかったろうかとぼくは思うのです。(北垣 宗治)