学長室だより

2003年9月5日号

7月9日は敬和学園大学のボランティア・デイであり、一年生は12組に分かれ、担任の教員が付き添って、各地に散った。各地といっても主に新発田市にある保育園、幼稚園、デイサービス・センター、知的障害者通所授産施設、また海岸に。海岸というのは、人の集まる海岸へ出て、清掃に励むのである。これはその日を迎えて、急に行動にはいれるわけのものではなかろう。担当の教員を中心にして、各ゼミが準備に日を重ねてその日を迎えたのである。施設を使わせていただくといっても、その方面の許可が前提であり、海岸清掃もその地域の行政の許可が必要である。わたしは午前、午後と学生係職員の先導で6つのグループを訪ねた。教員と学生が一体となり、こころを合わせて「奉仕」の仕事に励んでいる姿が美しかった。慣れない学生のことである。場合によっては、障害者諸氏のほうが学生を導くばあいさえあった。しかし、この一日は若者の一生に消えることのない思い出を刻み込むことになろう。敬和学園が目指す「為すべきものは労働」の教育を生涯忘れてもらいたくない。(新井 明)