学長室だより

2008年12月12日号

12月6日は日本海側はみぞれ降る暗い寒い日であった。渡辺和子先生を新発田にお迎えすることができた。ノートルダム清心学園理事長でいらっしゃる。じつは昨年11月1日に新潟清心女子中学校・高等学校の「中学校開校15周年記念会」が新潟県民会館で催され、その時のシスター渡辺のご講演に、いたく感動したわたしは、来年の初冬はこのお方に新発田にお出でいただこうと、一方的に決意した。そして今年の3月にご同意を得ることができた。「“愛する”ということ」というタイトルではと、ずうずうしくも申し出たのも、わたしであった。父上・錠太郎 (陸軍大将) は二・二六事件(1936年)に、自宅で反乱軍の手で銃殺された。9歳の幼女和子はそれを目撃している。そのシスターがキリストの「愛」を語り、キリストが「ごたいせつ」と呼んでくださる人ひとりひとりを(個人的嗜好は超えて)愛しぬいていこうと語る姿は、300人をこえる聴衆の心を暖めた。(新井 明)