学長室だより

祈りで始まり、祈りで終わる

2月に入り、立春を過ぎて、雪が雨に変わり、寒さも緩んでくる気配がするころとなりました。大学は授業が終わり、試験週間に入りました。

毎日のように学長室で、学内のさまざまな書類ばかりでなく文部科学省や他大学からの文書に目を通して捺印をしています。時折、珠玉の言葉にぶつかることがあります。本学は私大連盟に属していますが、私立大学連盟の『大学時報』ばかりでなく、IDE(民主大学協会)の『現代の高等教育』や私大協会の『教育学術新聞』にはよく目を通すように心がけています。

『教育学術新聞』の新春の対談で、私大協会の小出秀文事務局長の言葉に「私立学校は祈りで始まり、祈りで終わる」という言葉が目に飛び込んできました。私自身は国立大学でも私立大学でも教育を受け、現在は私立大学に身を置く者として、まさにそのとおりだと思いました。もちろん国立大学にも個人的には祈りを大切にする教員がいて、そういう先生たちにも出会いました。しかし、私立大学と国立大学の組織の違いの一つとして、「祈りで始まり、祈りで終わる」という祈り心を大切にし、掌で育てる点が大きく異なることを実感しています。

2019.2.8学長ブログ

クリスマス燭火礼拝でお祈りをする、下田尾宗教部長と山田学長

 

本学では28年前の開学のころから、毎学期の始めと終わりのチャペル・アワーでは、学長が説教をしてきました。今年度最後の2月1日金曜のチャペルでは「ダンテ『神曲』と新発田・上館:山川丙三郎について」と題したスライドを通して、学生たちと共に「何のためにいかに生きるのか」を考えました。(山田 耕太)