学長室だより

大自然の梅雨明け宣言

大学の駐輪場の近くの栗の木は、5月から6月にかけて黄緑色の細長い花をたくさん咲かせていましたが、今はもうすでに緑色の小さなイガに覆われた実を結んでいます。秋に向けて次第に大きな実となっていきます。先週からセミがキャンパスで鳴き始めました。気象庁は梅雨前線が太平洋側にあるので。まだ梅雨明け宣言をしていませんが、大自然はセミの鳴き声に象徴されるように、既に梅雨明けを宣言しています。

先週15日水曜夜には私大連の公財政政策委員会の第2回Zoom会議がありました。文部科学省の担当課長が出席して、政府の来年度予算作成の方針である「骨太の方針」の概要とその中で文教予算と大学予算に関連する箇所を指摘し、それに基づいて議論をしました。ポスト・コロナ時代の大きな方針として、東京一極集中社会から多核的連携社会への転換を図ろうとしていること、その中でICTによるデジタル型社会に急速に移行しようとしていること、これらの文脈の中での人材育成を図ろうとしている政府の方針がよく分かりました。しかし、人材育成がデジタル人材にあまりにも偏り、デジタルと人間性のバランスを欠いていること、また多核的連携社会の具体的ビジョンがない点が気になりました。これらの議論に基づいて、私大連の文部科学省への大学予算要望書の中で、私が担当する地方創生の部分を多少加筆修正したものを翌日に私大連の事務局にお送りしました。

同じ15日の夜、本学園の顧問弁護士と監事を長く勤められ、新潟水俣病の弁護団長であった坂東克彦弁護士がご逝去されました。大学では非常勤講師として新潟水俣病のスタディツアーもしてくださいました。ご尽力を心から感謝しつつご冥福をお祈り申し上げます。(山田 耕太)

2020.7.24学長ブログ

坂東克彦先生に講師をしていただいたオープンカレッジ 「阿賀の流れに」(2005年6月18日)