学長室だより

2004年7月9日号

6月19日(土)と20日(日)の二日にかけて福音館書店の松居直(ただし)氏のお話があった。「言葉の力と美しさにふれる2」。昨秋11月に敬和学園大学のオープン・カレッジの営みとして、新潟駅前の代々木ゼミナールを会場として、ご講演をうかがっている。その折の聴衆の熱意が、今回ふたたび松居氏を日本海側へと、お呼びする結果となった。背後に真壁伍郎氏の誠意があった。ただ、わたくしは、今度は敬和学園大学を会場としていただきたかった。それが実現した。聴衆153名のうち、半数強は新発田の方がた。(その他はおもに新潟からの方がたであった。)わたくしは今度こそ地元の皆さんに、松居氏のお話をじかに聴いてもらいたかったのだ。日本語の美しさが声をとおして力となり、人びと――とくに幼い人びと――のこころに入り、かれらの感性を生かす。人生を導く。ただし、日本語の力と美しさは、なにも子どもの心だけを潤すのではない。お別れのとき、松居先生は敬和学園大学をかこむ田園の緑に感じ入っておられた。(新井 明)