学長室だより

2004年11月26日号

11月6日(土)に行なわれた1、2年次生の保護者との懇談会が終わった時点で、その足でキャンパスを出て、教務部長の山田耕太教授とともに成田に向かった。中国・内モンゴル放送大学外国語学院との学術・学生交換にかんする協定書に調印するのが、主目的であった。それはフフホトという都市にある。このおりに北京、保定、長春の諸大学およびその関係者を訪問し、最後は台湾・台南市にある長栄大学を訪れた。各大学で心のこもった歓迎を受けた。大陸と台湾の諸大学が、これほどまでに敬和との関係を深めたいとするわけは何か、と(できることなら)問いたくなるほどの熱っぽさであった。敬和は小さい学園である。学生数何万という規模の複数大学との提携は慎重を要する。しかし、隣国の青年たちを(短期研修のかたちででも)受け入れることで、隣国諸大学との関係を深めていきたい。何冊かの小型の本を読みながらの旅となった。
保定市から北京市にもどる車中で読んだのは清水幾太郎の『私の文章作法』(中公文庫)であった。10月下旬の敬和祭のバザーで、10円で買った一冊であった。(新井 明)