学長室だより

2008年7月25日号

ヨーロッパ人風の若者が数名、学生食堂で楽しそうにしている。よく見るとそのなかの一人は昨夏、敬和学園大学のJCLP(日本語・日本文化研修プログラム)で一ヶ月勉強した青年だ。スウェーデンのリンチェピング大学の学生。1年前のことが懐かしくて、この夏は日本各地を、京都、大阪、金沢と旅しつつ、新潟に来た。敬和が忘れられない。お世話になったブラウン教授、留学生担当の田邊さんの顔が見たくて、友人を引っ張って、新発田に来たのだという。ホームステイをさせてもらった家庭をも再訪した。だいたいに日本に関心を抱くようになった、そもそもの理由は、日本のアニメに引かれたことにあるらしい。北欧では日本のアニメ、囲碁、サムライ風俗などが、ブームとなっているのだそうだ。だから、この旅の行きつく果ては東京・秋葉原の電気街にあるのかもしれない。いずれにせよ、人類の歴史に荒々しい思い出を残すバルト海・ヴァイキング族の国から、この東の果ての島国へ、よくぞ来てくれたものだ。探索の旅に幸あれ!(新井 明)