誰かのために生きる(3代目学長 鈴木佳秀)

ルツとナオミ・その25[2010-06-04]

「それではわたしがその責任を果たしましょう」(ルツ記4章4節)と親戚の人は答えています。即座に「あなたがナオミの手から畑地を買い取るときには、亡くなった息子の妻であるモアブの婦人ルツも引き取らなければなりません。故人の名をその嗣業の土地に再興するためです」(5節)と応答するボアズは、手続きの要点を明示しています。彼の声は震えていたかもしれません。
「故人の名をその嗣業の土地に再興するため」という発言は、レヴィラート婚の本質を語るものです。譲渡手続きの背景にあるのは、耕作地を維持する責任を継承していくことにあるからです。名の継承は男性中心ですが、ナオミにも、この手続きを先に進める責任があったことは否定できません。すべてが男性だけで決められたわけではないからです。
親戚の人は「そこまで責任を負うことは、わたしにはできかねます。それではわたしの嗣業を損なうことになります」(6節)と答えています。ルツがナオミの息子の「妻」であるという事実が、こうした反応を引き起こしたのです。ルツを連れて帰ったナオミの決断が、ここで意味を持ったのです。彼女が、エリメレクとの関係を解消していないことを意味するからです。(鈴木 佳秀)

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