ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・プロローグその14[2010-10-15]

サムエルは成長し、主なる神が彼と共におられたのでその言葉はひとつたりとも地に落ちることはなかったと聖書は語ります(サムエル記上3章19節)。預言者として神に用いられることを物語っています。彼に臨んだ神の言葉はペリシテとの戦いにおいて成就します。野戦で多くの死者を出したイスラエル軍は、シロにある神の箱を戦場に担ぎ入れ戦いに勝とうとしたからです。エリの二人の息子が箱に付き添って出陣し、箱が戦場に到着したときイスラエル軍は勝利を確信し大歓声を上げたのです(4章5節)。
お御輿に似たこの箱に神が降臨するという信仰が、シロの聖所の威信を支えていました。箱は神そのものではありません。神の力が宿る場所として理解されていました。その箱の御利益で戦いに勝利するという思惑でしたが、戦いに敗れた上、敵に箱まで奪われエリの二人の息子も死んだと聖書は報じています(11節)。
息子の死と箱が奪われたニュースがシロのエリの元に届けられたとき、彼は自分の席からあおむけに落ち、首を折って死んだというのです(18節)。宗教儀礼の堕落に始まり、箱の喪失によりシロの聖所の崩壊が決定的となり、サムエルに告げられた裁きが成就したのです。(鈴木 佳秀)

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