ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデの台頭史その10[2011-04-29]

年はまだ若かったダビデですが、羊飼いとして獅子や熊と戦うという経験を持っていました。「獅子の手、熊の手からわたしを守ってくださった主は、あのペリシテ人の手からも、わたしを守ってくださるにちがいありません」と語るダビデに、サウルは「行くがよい。主がお前と共におられるように」と許可を与えます(サムエル記上17章37節)。
報賞目当てに挑戦を引き受ける者など誰もいなかったのです。油注がれた王自身が受けて立つという道もあったはずですが、サウル王は、猜疑心のゆえに、最後のところ主なる神の守りを信じていなかったと言わざるを得ません。ダビデがサムエルによって油を注がれた者であることを、サウルは知りません。ダビデには、名声や名誉、誇り、地位など失うものは何もなかったのです。ダビデは精神的に身軽でした。「サウルは、ダビデに自分の装束を着せた。彼の頭に青銅の兜をのせ、身には鎧を着けさせた」とあるように(38節)、恥辱を恐れ、サウルはダビデを自分の身代わりとしたのです。「ダビデは、その装束の上にサウルの剣を帯びて歩いてみた。だが、彼はこれらのものに慣れていなかった」(39節)と聖書は伝えています。ダビデは装備を脱ぎ去り、羊飼いの杖を手に取ります。(鈴木 佳秀)

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