ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その13[2012-07-06]

「ダビデは人をやって女のことを尋ねさせた。それはエリアムの娘バト・シェバで、ヘト人ウリヤの妻だということであった」(サムエル記下11章3節)と語るテキストは、ダビデが女性のことを調べさせたのは、単なる好奇心だけでないことを物語っています。屋上で夕涼みをしていた王は、眼下に広がるエルサレム城内の屋敷を、何気なく見下ろしたのです。城塞内の住宅は城壁沿いに建てられることが多かったのですが(ヨシュア記2章15節)、普通は2階建ての日干し煉瓦で建てられた長屋造りで、屋上には脇にある階段で上ることができました。その中央には日光を取り入れるための開口部がありましたが、開口部の周囲には平たい部分があり、広いスペースがあったので、人々はその場所を有効に利用していたのです。物置場所に使う他(ヨシュア記2章6節)、人目につかない場所なので、天幕や帳を張り巡らせれば水浴びなどにも使えたのです。王宮は高層建築でしたから、その屋上から近隣のお屋敷が良く見えたのです。
ダビデが水浴びをしている女性の裸体を見てしまったのは偶然でしたが、その美しさに目を奪われたというのです。イスラエルの女性は人に肌をあらわすことはありませんでしたが、この婦人は、侍女たちに命じて水を屋上に運ばせ、張り巡らせた帳の内側で人目を気にせず水浴びをしていたのです。(鈴木 佳秀)

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