ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その32[2012-11-16]

「タマルは未婚の王女のしきたりによって飾り付きの上着を着ていたが、アムノンに仕える従者が彼女を追い出し、背後で戸に錠をおろすと、タマルは灰を頭にかぶり、まとっていた上着を引き裂き、手を頭に当てて嘆きの叫びをあげながら歩いて行った。」(サムエル記下13章18節〜19節)とテキストはアムノンの従者の仕打ちを語ります。古代イスラエルの人々は、上着を首の所から引き裂いて、嘆きを表したのです。頭に灰を振りかけ手と頭に当てて嘆きの叫びをあげながら館に戻るタマルの姿は、痛々しい限りです。
「兄アブサロムは彼女に言った。『兄アムノンがお前と一緒だったのか。妹よ、今は何も言うな。彼はお前の兄だ。このことを心にかけてはいけない。』タマルは絶望して兄アブサロムの家に身を置いた。ダビデ王は事の一部始終を聞き、激しく怒った」(20節〜21節)とアブサロムとタマルの様子を語り、王が激しく怒ったことを伝えています。アブサロム兄妹の母はゲシュルの王タルマイの娘マアカでした(下3章3節)。成り行きから見れば、アムノンの従者団とアブサロムに仕える従者団の間に対立関係があったことが想定されます。母が王家の出であるアブサロムは、長子アムノンに対して性急な対抗手段を取ることは避けたのですが、父ダビデがアムノンの不祥事をどう裁くのかを見守るつもりだったのです。(鈴木 佳秀)

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