ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その35[2012-12-07]

「アブサロムは自分の従者たちに命じて言った。『いいか。アムノンが酒に酔って上機嫌になったとき、わたしがアムノンを討てと命じたら、アムノンを殺せ。恐れるな。これはわたしが命令するのだ。勇気を持て。勇敢な者となれ。』従者たちは、アブサロムの命令どおりアムノンに襲いかかった。王子は全員立ってそれぞれのらばに乗り、逃げ出した。王子がだれも帰り着かないうちに、アブサロムが王子を一人残らず打ち殺したという知らせがダビデに届いた。王は立ち上がると、衣を裂き、地面に身を投げ出した。家臣たちも皆、衣を裂いて傍らに立った。」(サムエル記下13章28節〜31節)これがアムノン殺害を伝えるテキストです。「これはわたしが命令するのだ」と一切の責任を負うことを宣言し、従者に命じてアムノンを殺害させたのです。
馬は戦車を引くために使われていましたが、丘陵地が多いパレスチナではろばが一般的な乗り物でした。貴族の子弟たちは、らばを使っていました。悲報がダビデ王のもとに伝えられたとき、王は衣を裂き地面に身を投げ出したと伝えています。自分がアムノンに何の処罰も与えなかったため、アブサロムが復讐したことを知ったからです。アムノンの処罰について王に進言する家臣が誰もいなかったのも、明らかです。彼らが王の傍らで衣を裂いたのは、保身のためではないかと思われてなりません。(鈴木 佳秀)

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