ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その47[2013-03-08]

「四十歳になった年の終わりにアブサロムは王に願った。『主への誓願を果たすため、ヘブロンに行かせてください。僕(しもべ)はアラムのゲシュルに滞在していたとき、もし主がわたしをエルサレムに連れ戻してくださるなら主に仕える、と誓いました。』王が『平和に行って来るように』と言ったので、アブサロムは立ってヘブロンに向かった。」(サムエル記下15章7節〜9節)ヘブロンはユダ部族の中心地で、ダビデがユダ部族の人々によって油を注がれ王に即位した場所です(下2章3節〜4節)。なぜ南のヘブロンを選んだのでしょうか。そこには高度な戦略が隠されていたのです。
「アブサロムはイスラエルの全部族に密使を送り、角笛の音を合図に、『アブサロムがヘブロンで王となった』と言うように命じた。このときエルサレムから二百人の者がアブサロムと共に出かけたが、招きに応じて同行しただけで、何も知らされてはいなかった」(5節〜11節)とあるように、南のヘブロンで挙兵しクーデターを起こそうとしたのは、北の諸部族と共にエルサレムを挟み撃ちにする企てだったからです。招かれた宮廷の高官たち二百人は人質でした。アブサロムは初めから王を退けるつもりであったことが分かります。王の顧問であったギロ人アヒトフェルを軍師として迎えています(12節)。宮廷内に、王の統治に不満を持つアブサロム派が形成されていたのです。(鈴木 佳秀)

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