ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その60[2013-06-07]

「わたくしはこう提案いたします。まず王の下に全イスラエルを集結させることです。ダンからベエル・シェバに至る全国から、海辺の砂のように多くの兵士を集結させ、御自身で率いて戦闘に出られることです。隠れ場の一つにいる父上を襲いましょう。露が土に降りるように我々が彼に襲いかかれば、彼に従う兵が多くても、一人も残ることはないでしょう。父上がどこかの町に身を寄せるなら、全イスラエルでその町に縄をかけ、引いて行って川にほうり込み、小石一つ残らなくしようではありませんか。」(サムエル記下17章11節〜13節)アヒトフェルに代わってフシャイがこのような提案をしたのです。
全国から兵士を集めるのに、かなりの時間がかかることは明らかです。フシャイは、ダビデが傭兵たちに守られて無事にヨルダン川を渡り、安全地域に逃げ込むため、時間稼ぎを画策したのです。ダビデの精鋭部隊に対抗するため、兵士の数の多さで対抗する以外に戦いに勝利することはできないという提言です。「隠れ場の一つ」にいるダビデを襲うという論点は、どこにいるのか分からないので危険があると語った前言と矛盾しているのですが、誰もそれに気が付かないようです。兵員の数の多さで攻めれば相手を圧倒できるという安全策を主張したのですが、戦いのプロである傭兵でなく、町や村の青年たちを強制的に兵士として集め従軍させようというのです。問われるのは、この時点での、軍最高司令官、王の状況判断です。(鈴木 佳秀)

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