ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その71[2013-08-23]

「ツァドクの子アヒマアツは言った。『走って行って、主が王を敵の手から救ってくださったという良い知らせを王に伝えます。』ヨアブは彼に、『今日、お前が知らせるのはよくない。日を改めて報告するがよい。今日は知らせないでおこう。王の息子が死んだのだ』と言い、クシュ人に命じた。『行って、お前が見たとおりに王に報告せよ。』クシュ人はヨアブに一礼して走り去った。ツァドクの子アヒマアツは再びヨアブに、『どんなことになろうと、わたしもクシュ人を追って走りたいのです』と願った。『子よ、お前はどうしてそんなに走りたいのだ。お前が行って知らせるほどの良い知らせではない』とヨアブは言ったが、どんなことになろうと行きたいと言うので、ヨアブは『走るがよい』と答えた。アヒマアツは低地に道をとり、クシュ人を追い越した。」(サムエル記下18章19節〜23節)
誰よりも先に良い知らせを王に届けたいとアヒマアツは願ったのです。日を改めて報告すればいいと答え、ヨアブは外国人を派遣しています。アブサロムが戦死したことを早く知らせる必要などないことを、承知していたからです。若いアヒマアツは王室内の空気を読む心の準備がなかったのです。彼にとって敵は敵でしかなく、ダビデとアブサロムが親子であることより、伝統を維持する祭司の務めがすべてでした。エルサレムでの祭儀はこれで安泰だと思い、ダビデ王にそれを自分が知らせたかったのです。ヨアブが事情にうとい外国人を派遣したのは、それとなく王に気づかせるためでした。(鈴木 佳秀)

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