誰かのために生きる(3代目学長 鈴木佳秀)

なぜヨシヤ王の改革と関係すると言えるのか・その3[2014-04-07]

申命記16章18節に「あなたはあなたの神ヤハウェがあなたに与えるすべてのあなたの町の門の内に、あなたは、あなたの部族ごとに、裁判人と役人とを〔任命して〕立てなければならない。彼らは正しい裁きをもって民を裁かなければならない。」(岩波版・鈴木訳)とあります。これはヨシヤ王が奪還した旧アッシリア領の要塞に裁判官と役人を派遣していた事実と一致しています。ヨシヤ王の改革は宗教改革でなく、行政改革であったことが分かってきました。メツァドハシャヴィヤーフーを奪還するには軍事組織が必要です。南ユダの軍隊はアッシリアにエルサレムを包囲された時、ほぼ壊滅したのです(列王記下18章13節以下)。軍制改革を行い、壊滅状態にあった正規軍をヨシヤが再建したと考えなければなりません。陶器片にあるように奪還した旧北イスラエル領の一部を王室領として使い、軍隊を維持する財政上の基盤を強化していたことも裏付けられたからです。
なぜ地域に裁判人と役人を派遣する必要があったのでしょうか。ヨシヤ王がアッシリアの弱体化の機会を捉え、再組織した正規軍でアッシリア属州の要塞を打ち破り、旧北イスラエル領を奪還したことと関係していると考えられます。アッシリアが北イスラエルを滅ぼした時に、住民入れ替え政策で、捕囚にしてアッシリア領内に離散させたのです。従ってヨシヤ時代のアッシリア属州の住民は、イスラエル的な宗教伝統やアイデンティティと関係のない異教の住民だったのです。彼らをユダ王国の住民として組み込むときに、同化政策の実施をヨシヤの宮廷は課せられたのです。ヤハウェ宗教の伝統に即した地域行政が必要だったのです。(鈴木 佳秀)

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