誰かのために生きる(3代目学長 鈴木佳秀)

長子の特権と女性の相続[2009-11-13]

初子として母の胎から生まれた女子については、特別な規定がありません。長子(男性)には相続上の特権があり(創世記25章27節~34節)、父の財産を相続するとき、長子は弟たちの二倍を受け継ぐことになっていました(申命記21章15節~17節)。長子が父の「活力の初穂」(17節)だからとされていますが、長子には、父が他界した後の母親の扶養の他に、残された兄弟や姉妹たちの扶養を家長として引き受ける責任があったとされています。
古代メソポタミアでは、父の財産の相続資格は娘に与えられていなかったようです。しかし婚礼の時に持参する嫁資料の存在が知られていますから(ハンムラピ法典142条、162条~164条)、それが、嫁ぐ娘に対する父からの贈与(相続)に相当しました。この嫁資料は、彼女の子どもたちだけに相続され、決して夫の財産にはなりませんでした。
旧約聖書には、男子がいない家族について、女子による相続をモーセが許したとする伝承があります(民数記36章)。当該の女性たちは、父方の部族内の男性と結婚することが求められ、父から受け継ぐ土地が他部族の所轄にならないようになっていました(6節~7節)。(鈴木 佳秀)

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