ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデ王位継承史その68[2013-08-02]

「アブサロムがダビデの家臣に出会ったとき、彼はらばに乗っていたが、らばが樫の大木のからまりあった枝の下を通ったので、頭がその木にひっかかり、彼は天と地の間に宙づりになった。乗っていたらばはそのまま走り過ぎてしまった。兵の一人がこれを見て、ヨアブに知らせた。『アブサロムが樫の木に宙づりになっているのを見ました。』ヨアブは知らせに来た者に言った。『見たなら、なぜその場で地に打ち落とさなかったのか。銀十枚と革帯一本を与えただろうに。』その兵はヨアブに言った。『たとえこの手のひらに銀千枚の重みを感じるとしても、王子をこの手にかけたりはしません。王があなたとアビシャイ、イタイに、若者アブサロムを守れ、と命じられたのを我々は耳にしました。仮に、わたしが彼の命を奪ってそれを偽ろうとしても、王には何一つ隠せません。あなたもわたしを非とする側に立つでしょう。』」(サムエル記下18章9節〜13節)
雄ろばと雌馬をかけあわせたものがらばで、この頃から使用されていました。イスラエルは四国ほどの広さでしたが、地中海に面した山地で、東アフリカから続く大地溝帯が南北に突き抜け、その底を流れるヨルダン川が東にあり、海面下四百メートル近い死海があるという風土でした。らくだよりもろばが一番の乗り物で、馬は戦車用に飼育されていましたが、山岳地帯を縦横に走りまわれる足腰の強さから、らばが軍事用に使われたのです。逃げる時に密林で樫の大木に首をはさまれて身動きできなくなったアブサロムが、敵兵に見つかってしまいました。(鈴木 佳秀)

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