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ドキュメンタリー「日本人妻 大原芳子さんの場合」は北朝鮮「帰国事業」をどう描いたか:BSN新潟放送吉井一善氏によるゲスト講義開催
2024年11月26日、「デジタルジャーナリズム論」の授業において、BSN新潟放送の吉井一善さんをゲスト講師にお迎えしました。吉井さんは、北朝鮮帰国事業に翻弄された家族の物語を描いたドキュメンタリー番組『日本人妻 大原芳子さんの場合』で、JNNネットワーク協議会賞の大賞を受賞されています。
BSNテレビ『日本人妻 大原芳子さんの場合』がJNNネットワーク協議会賞の大賞を受賞 北朝鮮帰国事業に翻弄された夫婦を描くドキュメンタリー番組 | TBS NEWS DIG
このドキュメンタリーは、かつてBSNの前身ラジオ新潟が制作・放送した、「録音構成」(ラジオドキュメンタリー)の音源をもとに、日本人妻大原芳子さんの生涯をたどり、帰国事業の背景やその後の実態を映像作品としてまとめたものです。
吉井さんの講義では、当時の帰国事業がなぜ始まり、多くの人々の賛同が集まった様子や外交的利害が一致した背景があったのかが丁寧に語られました。また、物語の主軸である大原さんたち家族の経験を描く際に、背景の説明や今日的な評価とのバランスをいかに取るかという制作上の課題についても触れられました。
「テーマが深いだけに、補助線を引きすぎるとストーリーがぼやける。しかし背景を削りすぎると、視聴者には真意が伝わりにくい。このジレンマを乗り越えるために、慎重な考慮を重ね、作品の主張を編み出していく過程が非常に印象的でした」と学生たちからも感想が寄せられました。
吉井さん、ご講義ありがとうございました。
「デジタルジャーナリズム論」では、2023年度にもゲスト講義を企画し、TeNY大谷萌恵さんを迎えて、ドキュメンタリーを検討するゲスト講義を実施しています。
TeNY大谷萌恵さんを迎えて、「特殊詐欺」に関するNNNドキュメントの検討会を開催 | 敬和学園大学 新潟県新発田市にあるリベラルアーツ大学
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