キャンパス日誌
4年間の集大成、2025年度 国際文化学科卒業論文・卒業制作発表会
国際文化学科の卒業論文・卒業制作発表会を開催しました。
この発表会は4年間の演習の成果を発表し、来場者からのフィードバックを得る貴重な機会です。
歴史探究コース、多文化理解コース、国際社会コース、情報メディアコースのすべてのコースから7人の学生が発表会に参加し、4年間の学びの成果を発表してくれました。
卒業論文・卒業制作発表
小林周磨さん「新潟県長岡市における空襲記録運動―平成前期を中心に―」(金耿昊 准教授)
新潟県長岡市の空襲被害について、さまざまな史料を読み解き、空襲の記憶を継承する市民レベルの実践が、数多く存在していることを明らかにしました。 「長岡戦災資料館」も、個々の市民運動が積み重なり、その延長線上として形作られたものではないかと考察しました。

小林周磨さん「新潟県長岡市における空襲記録運動―平成前期を中心に―」
近奏汰さん「諸宗教における戦争説や問題から見る現代の平和の維持方法」(下田尾治郎 教授)
現代の平和維持を脅かす政治・社会的要因に対し、宗教的立場から平和維持方法を検討しました。諸宗教における戦争観の相違点や共通点を見つけながら、キリスト教的な平和主義や仏教の考えに基づく戦争への批判的立場、イスラム教の教えのような非暴力の徹底が大切であると論じました。

近奏汰さん「諸宗教における戦争説や問題から見る現代の平和の維持方法」
近正恒太さん「若者のテレビ離れが進んでいる原因」(藤本晃嗣 教授)
参考著書やインターネット記事から、若者のテレビ離れが進んでいる要因をまとめ、10代と20代のテレビ(リアルタイム)視聴行為者率・平均視聴時間の減少をグラフから分析しました。テレビ離れは加速し続けているが、高齢者層などの特定の層には根強い支持があり、今後もテレビは存続し続けるであろうと結論づけました。

近正恒太さん「若者のテレビ離れが進んでいる原因」
加藤愛理さん「おしゃべり処のある集落~新発田・川東と人々の暮らし~」(一戸信哉 教授)
当日は体調不良のため参加できず残念でしたが、制作した映像作品の上映が行われました。本作品では、地域を改めて見つめ直し、現在の姿を丁寧に映し出しています。映像制作を通じて、地元に息づく人と人とのつながりやあたたかさを再認識することができたといいます。地域を歩き、記録することで得られた「故郷への気づき」を、一編の映像として表現しました。

加藤愛理さん「おしゃべり処のある集落~新発田・川東と人々の暮らし~」
熊谷勇汰さん「性悪説と光堕ちキュア~「更生」に必要なものはなにか~」(藤本晃嗣 教授)
プリキュアシリーズにおける「光堕ち(敵幹部から味方への転身)」という現象に着目し、人間の更生を考察しました。自らの内にあった「悪」に光を当てて「善」へと昇華させるキャラクターたちの姿から、人間の本性を性悪説の観点で捉え直しました。さまざまな作品事例の分析を通じ、過去の過ちや葛藤という「苦痛」を、理想の自分へと近づくための「快楽」へと変容させながら、なりたかった自分を指針に生きていくことの重要性を提言しました。

熊谷勇汰さん「性悪説と光堕ちキュア~「更生」に必要なものはなにか~」
島貫海斗さん「山形県における羽越水害の記録と伝承~山形県民は羽越水害から何を学べばよいのか?~」(金耿昊 准教授)
1967年に発生した羽越水害の史料分析を通じ、発生から長い年月が経過した今なお、数多くの記念事業によって、水害の記憶が風化されず守り続けられている実態を確認しました。また、羽越水害以外にも山形県内で繰り返されてきた多様な災害の記録に向き合う中で、場所を問わず備えを怠らないことの重要性を再認識しました。これらの知見を結集し、自然災害に対して山形県民が今取り組むべき姿勢を「3か条」という形で提示しました。

島貫海斗さん「山形県における羽越水害の記録と伝承~山形県民は羽越水害から何を学べばよいのか?~」
清水航さん「新潟水俣病における記憶の継承と向き合い方」(金耿昊 准教授)
新潟水俣病の発生から訴訟、当時の暮らしや差別の実態まで、その歴史的概要を多角的に掘り下げました。この記憶を風化させないための継承活動を踏まえ、今を生きる私たちには、この問題を過去のできごとではなく現在進行形の課題として自分ごととしてとらえる姿勢が大切であると論じました。表面化しない声に耳を傾け、身近な人との対話を通じながら、新潟水俣病への理解を深めていくことの重要性について考察をまとめました。

清水航さん「新潟水俣病における記憶の継承と向き合い方」
今年度も学生たちは各自のテーマにじっくりと取り組み、成果としてまとめることができました。テーマは歴史や宗教からメディアやアニメまで幅広く、国際文化学科らしいバラエティに富んだ内容の発表会となりました。来場の教職員や学生からも多くの質問が寄せられ、活発な議論が交わされました。発表者の皆さんには、卒業後も考察を深めていってほしいと思います。お疲れさまでした。(国際文化学科准教授 井西弘樹)

発表学生と指導教員・参加者で記念撮影
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