誰かのために生きる(3代目学長 鈴木佳秀)

ルツとナオミ・その22[2010-05-14]

ルツを家に帰した後、ボアズは時を移さず行動を起こしています。麦打ち場から町に戻り、門のところへ上っていったと聖書は語ります(ルツ記4章1節)。町の門の内側に広場が設けられていました。当時それがすべての町にみられる構造でした。この広場で、その町の裁判が開かれたのです。
早朝、町の人々は門から出て外にある畑や果樹園に向かい、そこで労働をするのが日常の生活でした。折よく、当の親戚の人が門を出て通り過ぎようとしたので、ボアズは「引き返してここにお座り下さい」と語りかけています。その親戚の人は、その呼びかけが何を意味するのかを知っていたので、彼は引き返してきてそこに座ったのです(1節)。それは裁きの集会への招集だったのです。
町の中での争いごとや調停を必要とする場合、当事者はこのように町の門にある広場に座り、証人などを立てて意見を述べたのです。裁判といっても、基本的には調停のために開かれる法的な集会でした。この裁きの場で決められたことは、町という共同体全体での決まりとして受けとめられていましたから、裁判と呼ぶに値する重みを持っていました。ルツの願いをかなえるため、ボアズはこの場での決着を考え、行動しているのです。(鈴木 佳秀)

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