学長室だより
総合的な人間力を育成するリベラルアーツ教育
昨年よりは暖冬で雪が少ない正月を迎えています。新しい年の始めに、敬和学園大学の教育の根幹について、改めて考えてみます。
敬和学園大学の一人ひとりの人格を大切にするキリスト教教育、グローバルな視点を養う国際教育、地域社会に貢献する地域主義の3つの教育方針は、ミッション・ステートメントに記されています。その根幹に「リベラルアーツ教育」があります。「リベラルアーツ教育」とは何なのでしょうか。
リベラルアーツ教育とは人間教育です。バランスの取れた多面的な人間教育です。それは外国語や日本語の自然言語やコンピュータの人工言語の教育を土台にして、コミュニケーション力を養う教育です。それと共に、基本的な世界観を獲得していく教育です。具体的には生命や環境を含めた自然観、人類の歴史や心理や芸術・思想・宗教などを含めた人間観、法政治・経済・文化などを含めた社会観による世界観を養う教育です。そこでは人権・平和・共生を尊重する社会を築いていていくためにアクセントが置かれています。アクティブラーニングを通して実践力をつけていく教育でもあります。
リベラルアーツ教育は、一言でいえば、総合的な人間力や判断力を培う教育です。人間をより自由にしていく民主主義的な市民教育です。さまざまな専門教育の核心にある人間教育です。とりわけ、AI時代に人間に固有な知の在り方を示す教育です。(山田 耕太)