キャンパス日誌

【チャレンジ学生18】私を育てた地域の文化

私を育てた地域の文化

五十嵐貴行

自慢のはっぴを着て

あなたは自分の住んでいる町内の人を、どれだけ知っていますか?そして、どれだけの人に挨拶をしていますか?私は町内の人ならほぼ全員の顔や名前を知っています。なぜなら私の住んでいる村上という地域は、「繋がり」や「絆」が他の地域より、ほんの少しだけ強いからだと思います。それはお祭りという文化のおかげでしょう。
村上のお祭りとは、新潟県下三大祭りの一つである『村上大祭』のことを指します。村上大祭では大人も子供も一緒に盛り上がります。特に盛り上がるのが「おしゃぎり」(屋台山車)です。おしゃぎりの巡行は年齢ごとに役目が決まっています。子供はおしゃぎりに乗り、鐘や太鼓を使ってお囃子を奏でます。中・高生は祭り笛を吹き、大学生や若い社会人は楽屋と呼ばれる場所で三味線を演奏します。他の人たちは村上甚句を歌いながらおしゃぎりを引き回し、女性は家で料理をして、人をもてなす準備をします。祭りの伝統技術は先輩から後輩に引き継がれていきます。私も町内の先輩から笛や村上甚句を教わり、今では小学生たちにお囃子を教えています。子供たちは「こんばんは」「お願いします」「ありがとうございました」の挨拶をきちんとしてくれます。きっとこれからもそうやって、伝統は受け継がれていくのではないでしょうか。
お祭りはどの年層が欠けても楽しくなりません。地域もそれと同じではないかと思います。私はつながりを持つことで、よりよく、楽しくなることを地域から教えられました。朝の一言の挨拶でもいいので、まわりの人に声をかけてみてください。きっと何かが変わると思います。(共生社会学科3年 五十嵐貴行さん)