チャペルのひびき

新潟水俣病

チャペル・アワーでは、アドヴェント(待降節)にあたり、クリスマスを迎えることの意義について、ヨハネ福音書の聖句をもとに学びました。救い主の誕生、それは別の角度からみれば、神がイエスにおいて人となられたできごとです。その方の愛の光のもとで、私たち一人ひとりが、自らの、また他者のかけがえのなさに目覚めるために、神はイエスを人として、私たちのもとに宿らせてくださったのです。続くアッセンブリ・アワーにおいては、塚田真弘先生(新潟県立環境と人間のふれあい館館長)より、近代の経済発展のもとで引き起こされた新潟水俣病という病について、また、肉体的苦痛のみならず差別と偏見にさらされ苦しまれてきた患者さんのことについて深く知ることがゆるされました。それは、過去の問題ではなく、今にも続く問題として、私たち一人ひとりが真剣に考え取りくまなければならない課題でもあることを深く感じた時間でした。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「私たちの間に宿られるかた」 宗教部長 下田尾治郎 先生
20151204チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「新潟水俣病と人権~公式確認から50年~」 新潟県立環境と人間のふれあい館館長 塚田眞弘 先生
20151204チャペル・アッセンブリ・アワー2

<参加学生の感想>
感想1) 神さまによって命を与えられた時点で、誰もがみんな尊い存在であるということを改めて確かめられた。私は、神さまはきっといると思っているし、何か大事なことがあるときには神頼みしてしまうときだってある。そしてうまく行かないことが続いたりしたら、「神さまに見捨てられた・・・」なんて言ってしまうこともあるけれど、「神にとっての人間喪失はない」と聞き、いつも注がれている神さまの愛に満ちたまなざしに気づきたい、そして感謝したいと感じた。
感想2) アッセンブリ・アワーでは塚田さんから水俣病について学びました。小・中・高校で学んだことはありましたが、あまり記憶に残るほど学んだことはなかったと思います。今でも、ニュースなどで水俣病についてとりあげられていても、聞き流すぐらいでした。しかし、今日の授業で水俣病のことについて学び、詳しい水俣病の背景や歴史、症状について学び、水俣病は忘れてはいけないできごとだと思いました。今は、私もそうですが、昔のできごとに興味を示さない若者が多いです。だから、しっかり昔のできごと、水俣病などに関心を持ちこのようなことがあったということを忘れないようにしたいです。