チャペルのひびき

私たちのルーツとしてのパーム宣教師

前期の最終のC.A.H.にあたり、山田耕太学長先生が、今年が新潟開港150年の年であることに触れられつつ、最初に新潟の地に本格的に伝道活動を行ったスコットランド人のセオバルド・A・パーム宣教師について詳しくご紹介くださいました。直前に妻子と死別するという失意の中にもかかわらず、医者でもあったパーム師は、医療伝道を通して粘り強く福音の種を蒔き、やがて、教会が新潟の地にも建てられるようになったのでした。新潟大火等の試練を経験しつつも、日本の、また新潟の人々のために献身的は働きを続けたパーム師でしたが、再婚した妻の健康のために祖国に戻ることになり、再びに日本の地を踏むことは叶いませんでした。しかし、その志はその後、宣教団体アメリカン・ボードの支援に支えられた新潟女学校、北越学館といった教育機関に引き継がれてゆきます。それらの両校が諸般の事情により閉じられた後、新潟におけるキリスト教主義学校の活動は長い休止の期間を迎えますが、その間も、パーム師らの志は、地域の諸教会の祈りの中に受け継がれ、やがて敬和学園の建学として結実してゆくのでした。本学の体育館「パーム館」の由来について知ることができ、まことに幸いでした。歴史(過去)を知ることは、現在の自分を見つめること、また将来に向けての方向性を与えられることでもあることを覚えたいと思います。アッセンブリ・アワーにては、今年度から新たにキリスト教音楽の時間を担当してくださっている山際容子先生の指導のもと、KEIWA Choirの学生さんたちが一学期の学びの成果を讃美の歌声として披露してくださいました。喜び溢れて讃美を捧げているKEIWA Choirの姿に心洗われる思いがしました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「日本のスコットランドに!パーム宣教師と新潟」 学長 山田耕太 先生
20190726チャペル・アッセンブリ・アワー2

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
公演 キリスト教音楽受講者によるコーラス KEIWA Choir
20190726チャペル・アッセンブリ・アワー3

<参加学生の感想>
感想1) 山田学長のお話を聞いて、新潟のキリスト教主義の学校の開校とパーム宣教師の関係について知ることができました。当時の日本ではキリスト教の布教が困難であった中、パーム宣教師と彼を支えた日本人たちのお陰で新潟の地にキリスト教が医学と共に広まったことを知りました。
感想2) 税関の建物が今でも残っていることはすごいことです。パーム宣教師は横浜を勧められたのに新潟を訪れた。スコットランド魂は開拓者魂であることが分かりました。パームは宣教師でもあり、医師でもありました。パーム病院を建て、学校を建てた人で、新潟にとってはパーム宣教師はかけがえのない存在であったと思いました。
感想3) コーラスはとてもきれいな歌声でした。「主」というフレーズがとても多く出てくるので、やはりキリスト教音楽だなぁと思いました。皆さんが歌う顔が生きいきとしていて、とても楽しそうに歌っていました。今回聴くことができてとてもよかったです。
感想4) コーラスを聴いて、キリスト教音楽はリズミカルな曲から感動する曲まで多様だと感じました。そして何よりも歌詞には素晴らしい意味が込められていることを知りました。