チャペルのひびき

神さまの大きな計画の中に、自分の人生を方向づけること

チャペル・アワーでは、金山愛子先生(本学英語文化コミュニケーション学科教授)が、新約聖書「ローマ信徒への手紙」に記された使徒パウロの言葉から、神の前に人はすべて平等であるとの聖書の大事なメッセージについて、また、使徒が心に抱いていた伝道計画(希望)と、彼が実際にたどった道行きについて、お話しくださいました。使徒は、希望のとおりにはイスパニア(スペイン)にたどり着くことができなかった。けれども、パウロの死後、確かにキリストの福音はスペインにまで届けられ、その後、彼の地の宣教師たちによって、日本にもキリストが運ばれてきたとの大きな歴史の流れについても教えられました。目先の成功を求めることなく、自分の生涯を越えて進んでゆく神さまのグランドヴィジョンに自分の人生を位置づけ、方向づけてゆくことの大切さを知ることができて、まことに幸いでした。アッセンブリ・アワーのテーマも平等について。西村純子先生(街角こんぱす株式会社代表取締役社長)をお迎えし、「女性が仕事を続けること、女性が真に輝くこと」との題のもと、ご自身の経験に基づく貴重なお話を伺うことができました。先生によれば、女性が輝くための秘訣は、仕事かプライベートかという二者択一ではなく、その双方を楽しみつつ充実させてゆくことにあるとのこと。今はまだ、そのように女性の輝く男女平等社会が十分に達成されていないという現実はあるものの、将来的には女性にとってのよりよき社会が築かれてゆくはずとの希望に満ちたメッセージに、金山先生とのつながりを感じるこができました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「神の前での平等と一致」 教授 金山愛子 先生
20191122チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「女性が仕事を続けること、女性が真に輝くこと」 街角こんぱす株式会社代表取締役社長 西村純子 先生
20191122チャペル・アッセンブリ・アワー2

<参加学生の感想>
感想1) 「神の前での平等と一致」では、パウロが出会った人に会話や手紙によってキリスト教を広めていったお話を金山先生から聞きました。パウロがいろいろな差別をせずに多くの人と接していたことがすごいと思いました。
感想2) 金山先生のお話を通して、パウロの言葉を聞いてその言葉は正しいと思いました。男であれ女であれ、富裕層であれ貧困層であれ、人は平等であってしかるべきであり、その宗教が示す姿を異邦人が成したというのはおもしろい話だと思いました。「平等」とは「平等に安らぎ」また「平等に苦しむ」ことだと思うと、平等であることのすばらしさにわずかな疑問を持たずにはいられないこともあるのではないか。
感想3) 西村先生のお話を聞いて、「仕事」「職場」に焦点を当てた時、男女が平等になったこと、またそれが継続されていることの意味の重さを知りました。私は男女の権利が平等に与えられていることが当然の時代に生まれたので、女性が社会で差別されていたことを知りませんでした。男女平等の立場に立つと、時には女性が不利になることがあるかもしれないが、さまざまな職種の中に女性が活躍し輝けるものがあり、働く女性が歓迎され輝くことができる場所が現在の日本にはたくさんあることがとてもありがたく感じました。
感想4) 西村先生の「女性が仕事を続けること、女性が真に輝くこと」のお話から、男女差別の中で働く女性たちの環境を知ることができました。制度が変わっていても、人の考え方はなかなか変わりにくいのだなと思いました。女性が上の立場にいくことでいろいろな考え方に変わって今までに起こった失敗がなくなっていたのではないかというお話を聞いて、制度だけでなく人の考え方も変わっていって女性の意見を取り入れていくことで、よりよい社会になっていけばいいなと思いました。