学長室だより
エクアドルからのNoel Verde(緑のサンタ)さん
先週のアッセンブリ・アワーではエクアドル在住の卒業生の高橋さんから、敬和時代から海外での放浪の旅、酪農家時代、そしてエクアドルでのバナナ農園での仕事、現在のカカオ農園と連携した生産者としての働きとチョコレートブランドオーナーまでのお話をお聞きしました。農業者からパティシエの資格を取得し、今はシェフの資格に挑戦中と、能動的に自分の人生に向き合ってこられた姿が印象的でした。高橋さんが最後に強調されたのは、「紙に鉛筆でなりたい自分を思い描き」、後は大切に放っておく。そして心の中で「できた」と先に完成させること。それがつながっていくというのです。Apple創設者のスティーブ・ジョブズの言葉を引いておられましたが、確かに振り返って見ると、これまでの高橋さんの歩みは、個々の点が線となってつながっているように見えました。4限は、お連れ合いの直さんからもお話をお聞きできました。エクアドル生まれの直さんが日本に来たのは中学生のころ。日本語は話せましたが分からないことが多く、店先に商品が並んでいたり、布団が干してあるのを見て、「取られないのかな?」と驚いたそうです。電車が数分遅れただけでも謝られたりすることにも。直さん曰く、エクアドルの社会ではいい感じの「不信頼関係」があるとのこと。人間なんだから「失敗して当たり前」、「そんなものだ」と受け入れる寛容さがあるようです。お話を聞いた学生たちの感想からは、失敗を許されない完璧主義の日本社会で息苦しい思いをして生活している中で得た解放感や、いくつになっても挑戦できると励まされたことが伝わりました。力さんはサンタを信じられる「子どものモラトリアム」を守りたいという気持ちから、公認サンタクロースを目指しているとのこと。高橋さんのブランド名は “Noel Verde”(「緑のサンタクロース」)で、商標も草刈りのフォークを持ったファーマー・サンタさんです。お二人は「敬和は楽しかった」と何度も話してくれました。清新な風を運んでくれたお二人に感謝いたします。この日のチャペルで下田尾先生が話された「神さまの圧倒的な祝福と肯定」という言葉を思い浮かべながら、お話をお聞きしました。(金山 愛子)

エクアドル在住の卒業生の高橋力さん

授業でお話をしてくださった直さん










