キャンパス日誌
【学生インタビュー】分野を越えた学びと実践経験を未来ある子どもたちに伝えたい
英語教員になることを目指しながら、英語や韓国語、アメリカの歴史など、分野を越えた学びと実践経験を積み重ねています。未来に大きな可能性を持った子どもたちを教えるために、幅広い知識と経験を持った教員になりたいです。 (英語文化コミュニケーション学科4年 坂井優茉)
大学選びはどのようにすすめましたか?
-- はじめは教員免許が取れる大学に絞って考えていましたが、途中から言語にも興味が出てきて悩みました。でも、教職課程のある大学の中で敬和学園大学を見つけ、たくさんの言語も学べることを知りました。先生を目指しながら英語や韓国語など複数の言語を学べるところがすごくいいなと思いました。
英語が好きだったのですか?
-- 実は英語が苦手でしたが、高校2年生の時に出会った先生のおかげで好きになれました。その先生は教科書のとおり教えていくのではなく、まず「普段話していることを英語にできたら格好いいと思わない?」って、私たち生徒の興味を引き出すことからはじめてくれました。私もこんな風な先生になりたいなって思いました。
「児童英語教育プログラム」を受講されたそうですね。
-- 教室で「勉強を教える技術」を学ぶだけでなく、現場で実践的に教える経験をたくさん積みたくて児童英語を受講しています。小学校や公民館等で教える機会が多く、その経験から多くの知識を得ることができました。教育実習にも自信を持って臨めそうです。
「教育」でも「英語」でもなく、「歴史」を学ぶゼミを選んだのはなぜですか?
-- 子どもたちは、将来、社会でさまざまなできごとに出合います。そのため、教師を目指す自分も、とにかくいろいろなことを知って幅を広げたいと思い、今まで深く理解していなかったアメリカの歴史を学ぶゼミを選びました。
ゼミではどのような研究をしていますか?
-- アメリカの歴史といってもさまざまなものがあります。ゼミでは、各自でテーマを設けて歴史を研究していますが、せっかくなら自分が目指す教育分野につながるものをテーマにしたいと考えました。日本の教育現場でも問題になっている不登校への対応をアメリカはどうしてきたのか、歴史的な流れを探っています。
大学でさまざまな経験を積んで、変わったところはありますか?
-- 以前の私は、思っていることをあまり口に出さないタイプでした。話せないのではなくて、伝えなくてもいいかなと思っていました。特に、「相手にネガティブなことを強く言うこと」はしてきませんでした。でも教育を実践する中で、子どもを𠮟るべき時に叱れないことは問題だと思ったんです。まずはアルバイト先の塾で子どもに注意が必要な場面で「強く言うこと」を実践してみましたが、やってみると強く言うだけでは相手が怖がるだけだと気づきました。そういった気づきを大切に実践を続けて、「思いをきちんと伝えること」ができるようになりたいです。
将来の目標はありますか?
-- 生徒がその時に分からなくても、将来になって理解してもらえる教育ができる先生になりたい、というのが最近の目標です。子どもが間違った道に進みそうな時に、葛藤を恐れず、きちんと指導できるようになりたいです。
担当教員から見た坂井優茉さんの成長
坂井さんは教職を目指しながら、学科にある英語教育、文学・文化、キャリアコミュニケーションという3つのコースを満遍なく学んでいます。リベラルアーツでは「課題を見つける力」が身につくと言われますが、それはつまり「問う力」だと思います。問うためには自分の中で学びをかみ砕いて言葉にしていく必要がありますが、彼女は、自分のテーマと他者のテーマ、双方に対して問う力を養っていると感じます。社会に出てからもさまざまな問題にぶつかると思いますが、「課題は何か」「具体的に何をしたらいいか」など常に問いを立てながら、成長していってくれたらいいなと思います。(英語文化コミュニケーション学科教授 山﨑由紀)