学長室だより
共に生きる社会を目指して
新発田阿賀北地区保護司会だより「ふれあい」第64号
敬和学園大学は、地元の皆さまのご理解、ご協力、ご支援を賜り、開学26年目を迎えていることを深く感謝いたします。この間に、約4千人の卒業生を社会に送り出しましたが、その約8割は新潟県でさまざまな職種に就いて活躍しています。
敬和学園大学には、人文学部の下に、英語文化コミュニケーション学科、国際文化学科、共生社会学科の3学科8コースがあります。
本学は「神を敬い、人に仕える」をモットーにし、人間らしく考え、人間らしく生きる「リベラルアーツ教育」を根幹に据え、人権・共生・平和にアクセントを置いたユニークな教育をしています。
現在は、「少子高齢化と地域格差の進む時代に、持続可能な社会の担い手を育成する」という中長期計画のビジョンを実現することに力を入れています。
そのため、地域社会を知るために「地域学入門」「地域学」を柱とした地域関連の科目群をはじめ、街中で展開されているさまざまな「アクティブラーニング」「インターンシップ」などを組み合わせて、地域課題の解決を目指した「地域経営プログラム」などを設置し、すべての学科に開かれた副専攻のプログラムを設置して、学生の育成に力を入れています。
こうして、従来から新発田の商店街にある、学生が運営する「まちカフェ・りんく」と地域連携センターである「まちの駅よろず・新発田学研究センター」、それに今年4月にオープンした駅前複合施設MINTO棟の3階の男子寮と4階の女子寮の「敬和学園大学学生寮」の3点を中心にして「街中キャンパス化」を進めてまいります。
共生社会学科は、地域福祉をベースにして、年齢・性別・貧富・国籍・肌の色の違いなどを越えて「共に生きる社会」を創り出す人物を育成するためにリベラルアーツ教育をベースにした新しいコンセプトの福祉系の学科です。
そこでは、社会福祉士国家試験受験課程を履修して社会福祉の現場で働く「ソーシャルワーク・コース」と、福祉の基本と精神ならびに福祉の経営や起業を学んで、一般企業などに就職するライフデザイン・コースに分かれます。
約半数の学生がソーシャルワーク・コースで卒業し、高齢者施設・児童施設・障がい者施設などの社会福祉法人、社会福祉協議会やNPO法人などの社会福祉関係の仕事に就いています。
残りの約半数が、金融機関、一般企業などの普通の職場に勤めています。少子高齢者化の進む人口減少社会では、どのような職種においても、福祉マインドをもつことが必要になってきています。
地域社会の皆さまと益々連携を深めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
2016年12月
敬和学園大学長 山田耕太