キャンパス日誌

【卒業生リレーエッセイ8】~映画制作で活躍する鈴木貴之さん~

これからも打たれる杭に

鈴木貴之

(1996年度卒業 鈴木貴之さん)


今年で敬和学園に入学してから15年になります。私の人生の様々な分岐点をつくっていただいた大学と、卒業してもなお、いろいろな意味で関係が益々深まってきていることを実感している毎日です。
学生時代は勉強せず、映画づくりに没頭していましたので、就職活動をフイにし、努力を怠った今、大変苦労しています。しかし敬和と繋がっていたことで、私は様々なチャンスに恵まれました。北垣前学長からは、苦しんでいる中で声をかけていただき、高齢者や障害児者、婦人などの分野で仕事をさせていただきました。現在はそうした分野に特化した視聴覚教材出版の仕事で全国を巡っています。勉強がダメで、根がいいかげんな落ちこぼれに向いている仕事ではありませんが、映画づくりも続けています。今はニートと呼ばれる若者たちと映画を制作しています。しかも今度の映画はヨーロッパ圏での上映をやります。
最後に、いつも私を応援してくれた故斎藤祐介先生とのことをお伝えして締めくくりたいと思います。先生は、学生時代、私のくだらない活動をよくご理解され、自らも率先して関わっていただきました。先日、実家へ伺うことができました。そして墓前にお伝えしました。「これからも率先して社会から打たれる杭になります」と。(1996年度卒業 鈴木貴之さん)