キャンパス日誌

【学生レポート】粟島での商品開発を通じて得た確かな絆

敬和学園大学 共生社会学科の趙ゼミでは、粟島と連携し「粟島プロジェクト」として島の活性化に取り組んでいます。2024年度は、6月と9月の計2回にわたって粟島での活動を行いました。
このプロジェクトに参加した、高田直道さん(共生社会学科2年)からのレポートをお届けします。

<6月>粟島の新たなる名産「島はるか」の苗植え

私たち趙ゼミは、これまで粟島の山から採れるアマドコロという滋養強壮や美容効果の高い山菜の一種をアイスに加工して販売してきました。この活動は現在も継続しており、新たにアマドコロによるお茶づくりに取り組んでいます。

お茶やアイスの原料となる、アマドコロを収穫しました

お茶やアイスの原料となる、アマドコロを収穫しました

 

今年はこの活動に加え、趙ゼミで新たに商品化に取り組んでいるのが、サツマイモの「島はるか」です。
「島はるか」は、粟島観光協会が中心となり、しっとりとした食感に高い糖度が特徴の「紅はるか」の苗を粟島に持ち込み、新しい粟島の名産として命名し栽培しはじめたものです。

私たちは、6月に粟島の耕作放棄地にてこの苗の植え付け作業を行いました。
粟島沖は、対馬暖流とリーマン寒流のぶつかり合う場所として知られており、粟島の魚介類がおいしい理由はこの海流から運ばれる大量のプランクトンを含んだ天然のミネラルにあるといわれています。このような栄養たっぷりの海水は、粟島の土壌をも豊かにしてくれており、粟島では本土よりもおいしい野菜や山菜が育つといわれています。

私たちが苗植えを行った畑は、耕作放棄地であり、それゆえに農薬や化学肥料がほとんどない、粟島の中でも特に土壌がよい畑です。
6月とはいえとても暑い日で大変な作業となりましたが、島民の皆さんとたくさん話し交流を深めながら行った農作業はとても楽しいものでした。

島民の皆さんと交流しながらの苗植え作業

島民の皆さんと交流しながらの苗植え作業

 

私たちが植えた「島はるか」の苗は、11月まで粟島の栄養をたっぷりと蓄え、丸々と太った立派なサツマイモになりました!
とても甘みが強く、それでいて優しい味わいです。この「島はるか」は、粟島直売所ばっけ屋で販売しています。機会があれば、皆さんもぜひ食べてみてください。

立派に育った「島はるか」を収穫できました

立派に育った「島はるか」を収穫できました

 

<9月>粟島での合宿と「しおかぜ留学生」との交流

趙ゼミは、毎年恒例で、夏休み期間中の9月上旬に2泊3日の粟島合宿を行っています。
趙ゼミのメンバーは、村上市の岩船港からフェリーに乗り、波に揺られること1時間少しの粟島に渡りました。自然豊かな粟島と温かい島民の皆さんに出迎えられ、今年も粟島合宿がスタートしました。

私たちは、合宿中、島のさっこい交流館を借りて宿泊しています。
1日目は島の中腹にある畑に向かい、6月に植えた島はるかとアマドコロを見てきました。植えたばかりのころは小さな小さな苗でしたが、たった3カ月弱で畑を覆いつくすほど青々と成長していました。

畑一杯に青々と成長した「島はるか」

畑一杯に青々と成長した「島はるか」

 

夕方には、島民の漁師さんが豆アジとイカを差し入れしてくださり、みんなで刺身にしたりフライにしたりして食べました。粟島の海の幸は非常においしく、あっという間に皿がきれいになってしまいました。

新鮮な海の幸を堪能させていただきました

新鮮な海の幸を堪能させていただきました

 

2日目は、「しおかぜ留学生」との交流をしました。
「しおかぜ留学」とは、島外から転校を希望する小・中学生を粟島で受け入れ、あわしま牧場での粟島馬の世話など島独自の個性的な教育体験を通じて、島の子どもたちと共に社会を生み出し、社会への貢献をすすめる活動です。私たちは、しおかぜ留学生の皆さんが運営するあわしま牧場にお邪魔し、牧場の手伝いをしたり乗馬体験をしたりして、交流を深めました。

あわしま牧場にて、子どもたちの指導で乗馬を体験しました

あわしま牧場にて、子どもたちの指導で乗馬を体験しました

 

今回合宿したゼミメンバーに中国からの留学生が2人いたので、夕方からは、しおかぜ留学生の皆さんと一緒に皮から作る本格的な餃子料理にチャレンジしました。粟島にいながら食を通じた国際交流を行うことができ、さらに交流を深めることができました。食卓を囲んだ後、みんなでしたワードウルフなどのゲームはとても楽しいものでした。

留学生の指導で本格的な餃子づくりに取り組みました

留学生の指導で本格的な餃子づくりに取り組みました

食を通じた交流で、絆が一層深まりました

食を通じた交流で、絆が一層深まりました

 

3日目は自由時間でした。私たちは時間が許す限り粟島を自由に観光しました。
気になるお店に入っておいしい料理を食べたり、釣りをしたり、レンタル自転車を借りて粟島を一周したりと、それぞれが全力で粟島を楽しみました。

自由時間で釣りを楽しむゼミ生たち

自由時間で釣りを楽しむゼミ生たち

 

残念ながら途中から天候が悪くなり、早々に粟島から去らなければいけなくなりましたが、帰り際、しおかぜ留学生の皆さんが雨でびしょ濡れになりながらも最後まで手を振って見送ってくれて、私たちの絆が確かなものだと感じることができました。

ずぶぬれになりながら見送ってくれたしおかぜ留学生の皆さん

ずぶぬれになりながら見送ってくれたしおかぜ留学生の皆さん

 

趙ゼミのすすめ

私たち趙ゼミは、粟島の皆さんと交流し、粟島の今後の活性化と成長を目指して活動を続けています。これから敬和学園大学に入学したいと思っている皆さんも、すでに入学している学生の皆さんも、ぜひ私たちの活動を知り、一緒に参加してくれたらうれしいです。
私たちを受け入れ活動を支えてくださった、粟島浦村の教育委員会、粟島観光協会の皆さま、そして趙先生への深い感謝と共に!

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