キャンパス日誌

【学生インタビュー】他者と向き合うことで身についた協調性とコミュニケーション能力

中学生のころに好きなラジオ番組があって、いつか自分も番組をつくりたいと思っていました。今は「情報メディア」のゼミに所属し、地元のラジオ局で番組制作をしています。敬和学園大学に入学して活動の幅がぐんと広がり、毎日が充実しています。 (国際文化学科4年 渡邉太智)

協調性とコミュニケーション力を身につけた渡邉太智さん

敬和学園大学に入学を決めたのはどうしてですか?

-- 国際文化学科でメディアについて学びたかったのが理由の一つです。それともう一つは、僕は敬和学園高校出身なのですが、一人ひとりを大切にしてくれる校風が自分に合っていると感じていたので、大学も同じ敬和学園を選びました。

課外活動として生活困窮家庭(不登校児)の学習支援にも参加していますね。

-- 週1回、不登校の高校生のいるご家庭にお邪魔して一緒に勉強をする、家庭教師のような活動をしています。ただ普通の家庭教師とは違って学習に意欲的ではない高校生が多いので、まずは仲よくなることからはじめて、徐々に勉強にシフトしています。

相手の気持ちに寄り添う難しさを感じることはありますか?

-- 実は僕自身、中学時代に不登校に近い状態だったことがありました。学校へ行けないことによる危機意識というのは僕も経験しているので、無理はさせないように、少しずつ地道に前に進めるように寄り添うことを心がけています。

ボランティア活動にも積極的です。

-- 豪雨や地震で被災した広島、長野、熊本などいろいろなところに行きました。熊本では、災害の記憶や危機感を風化させないよう、被災者の方と交流し、お話を伺うというボランティアでした。まだ学生ではありますが、現地には支援者の一人として行くので、マナーはもちろん協調性やコミュニケーション能力が必要であることを実感しました。何よりボランティアはみんなで協力してやるものなので、以前の内向的な性格に比べて、ずいぶんと明るく積極的になれたと思います。

広島での復興ボランティアに参加。現地の方との交流が楽しかったです。

 

入学の目的だった「情報メディア」の勉強はどうですか?

-- メディアに興味を持ったきっかけは、好きなラジオ番組があったからです。その番組は不登校に近い状態だった中学生のころの僕の心の支えで、自分も将来そういう番組を作りたいと思っていました。入学してからは、ゼミ活動の中でYouTubeライブ配信「Keiwa Lunch」に参加したり、地域のFMラジオ局で番組を制作したり、映像やラジオについて学んでいます。やりたかった活動に取り組むことができ、毎日が充実しています。

ゼミでは、地域の歴史や文化を深掘りしています。

 

活動を通して、どんなことを学びましたか?

-- どの活動にもいえることですが、人に興味を持ってもらうことの難しさを感じます。そのために必要なのは、何事にも真摯に向き合う姿勢と、相手と心を通わせるために必要な協調性です。

先輩と一緒に「SHIBATA DE GOMIHIROI ぶらざーず」を結成。街をきれいにしています。

 

近い将来、どんな仕事に就いて活躍したいですか?

-- 高校生まではなるべく人に会うことを避けていましたが、今は人と関わることの楽しさを知りました。大学で学んだことを生かせるように、メディアの仕事や、防災や減災対策の仕事に関われたらと思っています。

 

担当教員から見た渡邉太智さんの成長

控え目な性格ですが全体を動かしていくプロジェクト管理能力に長けています。プロジェクトには誰もやりたがらない地味な作業があるものですが、止まっている部分があれば「私がやりましょうか?」と趣旨をくんで率先して取り組んでくれます。やりたいことよりも、やるべきことを見極めて動いてくれるので、全体をうまく回す潤滑油的な役割となっています。学内を見渡し、気づくといくつものボランティア活動に参加しています。状況に対応できる順応性が持ち味ですね。卒業まであと1年ありますが、もう1歩だけ自分から前に出るようになるとさらに1段階上に行けるのではと期待しています。(国際文化学科教授 一戸信哉) 

渡邉さんと一戸教授