チャペルのひびき

手渡された命

絵本作家のエイキミナコさんは中学生のときに骨髄移植を受けた。入院中に描いた絵を見た男の子が「ボクね、この絵なんど見てもあきないんだ」と言ってくれた。その声がエイキさんを今の仕事に導いた。骨髄を提供してくれたドナーがいて、生きることへと励ましてくれた人がいて、エイキさんは敬和に来てくださった。私たちのいのちは前の人から手渡されたものだ。今度は私たちが手渡して行く番。約束の土地をはるかに見て、生涯を終えたモーセのことを思った。私たちは誰でも「間」を生きている。(大澤 秀夫)

Ⅰ.チャペル・アワー
説教 「 山頂に登って 」 宗教部長 大澤 秀夫 先生
20130531チャペル・アッセンブリ・アワー

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「 ありがとうを見つけた日 ~あたりまえという幸せ~ 」 絵本作家・イラストレーター 骨髄移植経験者 エイキミナコ 先生
20130531チャペル・アッセンブリ・アワー
20130531チャペル・アッセンブリ・アワー

参加学生の感想
感想1)モーセの役割についていろいろと考えさせられました。最初「見えるようにしたが、渡って行くことはできない」とあるのを読み、随分な仕打ちだと思いましたが、先生の「一人で全てを完成させられない」という言葉に、モーセは、民をエジプトから脱出させ、約束の地までを先導するのが彼の役割だったのだと思います。その先のことは次の世代の成すべき事であり、例え入る事が叶わなくても最後に自分が目指したものをはっきりと見ることができ報われたような気がします。
感想2)私たち一人ひとりは、中間を常に生きているということが自分の心に深く残った。自分の力だけで生きているのではなく、先代に生きた人から受け継ぎ、そして後世に渡していくことが「生きる」ということなのかなと思った。モーセが経験したことや志は、決して無駄ではなくて後世に対して尊大なことをした。
感想3)病気は、一番答えの出ない人を苦しめる問題だと思いますが、同時に病気を経験すると、命の大切さや家族の大切さなど大切なものを確認できると思いました。私も病気を持っており、比較的体が弱い自分や毎日薬を飲むことにイライラしてしまうことがあります。しかしエイキミナコさんからの今この瞬間を大切にしようというメッセージを胸にこれからも一日一日を大切に生きていきます。
感想4)絵本のDVDを見たとき、最初絵がふわふわしていてかわいいなと思ったけど、最後まで見て心が温まるお話だと思いました。病気について、差別があることを初めて知りました。がんがうつると思っている人がいると思いませんでした。私たちは病気について知る必要があると思いました。私にも出来ることがあるのだと思いました。健康なうちに献血したいです。私が毎日元気に暮らせていることに感謝したいです。