チャペルのひびき

私はあなたを決して見捨てない

2018年の始業の日にC.A.H.を守ることができ、礼拝をささげることができたことは幸いでした。説教は、日本基督教団新発田教会の新保恵子先生がご担当くださり、マタイ福音書の2章より豊かな解き明かしをしてくださいました。神さまの不思議な導きにより新保先生が牧師職へと導かれたこと、またその歩みの中で先生の心にしるされたことは「私は、あなたを決して見捨てない」との力強い神さまからのメッセージ。決して見限ることのない神さまからの愛が私たち一人ひとりにも注がれていることを新しい年の始めに覚えたいと思います。アッセンブリ・アワーにおいては、新潟水俣病阿賀野患者会・副会長山田サチ子先生と同事務局長の酢山省三先生により、私たちの身近で起こったことでありながら十分な理解を持てないでいることの多い新潟水俣病について貴重なご講演をいただきました。山田先生は患者さんの立場から、また酢山先生は医療現場で身近に関わられ方として、この病の持つ複雑かつ深刻な性格について教えてくださいました。戦後日本の経済至上主義がもたらしたともいえるこの病により、身体的な意味においても、社会的な意味においても大きな重荷を負わされた人々がいることを心の外に置いてはならない。「水俣病はまだ終わっていない」との酢山先生の言葉を心に刻みたく思います。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「幼子が示す新しい道」 新発田教会牧師 新保恵子 先生
20180105チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「水俣病は終わらない ~50年苦しんできた被害者の訴え~」 新潟水俣病阿賀野患者会 副会長 山田サチ子
先生、事務局長 酢山省三 先生
20180105チャペル・アッセンブリ・アワー2

20180105チャペル・アッセンブリ・アワー3
 
<参加学生の感想>
感想1) マタイの3人の博士はイエスに会いに来て、贈り物を献げた人としか知りませんでしたが、現在の私たちのように何かしら悩んでいる人の象徴ということを初めて知りました。この博士たちは、幼子イエスと出会ったことで何かしらの悩みが晴れていったのだろうと思い、自分もそのような悩みが晴れるようなできごとに出会えて目的を持って生きていけるといいなと思いました。
感想2) 聖書・信仰は人々の心の拠り所、心の支えになり、人々を強くしてくれるんだなと思いました。自分も心が弱まっているときに聖書の言葉を聞き、励まされたことがあります。心が疲れてしまったときは、聖書を開こうと思いました。
感想3) 「水俣病は終わらない ~50年苦しんできた被害者の訴え~」という講話を聞いた。最初に見た映像は私の知らないことばかりだった。新潟で起きた悲惨なできごとは全然知らなかったので、衝撃的でした。手足が動かなくなったり、急に目の見える範囲が狭くなったりと一人ひとりの症状が異なることを知ることができた。差別や偏見を受け、そのことで仕事を辞めさせられたり、結婚できなかったりということを知って驚きました。貴重なお話でした。
感想4) 水俣病のビデオを見て、水俣病の原因究明が何故なかなか進まなかったのかと不思議に思いました。そしてなかなか認定もされず、補償金をもらえなくて大変だったと思いました。水俣病が発症してもなかなか気づかない場合のあることが分かりました。水俣病はまだ終わっていない。未だ救済されていない人がいる。治療法がないが痛みを和らげようと頑張っている人たちがいることを知り、患者一人ひとりの痛みが和らぐようになればと思いました。