チャペルのひびき
隣人愛に生きる
先週のチャペルでは、自由について教えるパウロの言葉に耳を傾けました。自由はキリストを通して与えられる神様からのもっとも良き贈り物。けれども、その用い方を間違い、自己中心的な目的のために行使するとき、自由は、人や社会を、まわりまわって自らを損なうものへと変質してしまうのです。自由は、隣人愛により、根拠づけられ、方向性を与えられなければならないことを、そしてそのもっとも良きモデルとしてイエスという方が私たちの前を歩んでくださっておられることを、心に留めたいと思います。アッセンブリ・アワーでは、本学の非常勤講師、吉原悠博先生から貴重なお話を伺うことができました。世界を股にかけて活躍する気鋭のアーティストであられた吉原先生が、迷った末に、吉原写真館店主なられるために故郷の新発田に戻る決意をなさったこと、しかし、そのことは、輝きに満ちた世界と自らの可能性を断念することではなく、むしろ、自らがこの世に生を受けたことの意義をより深い次元から見つめ直し、新たな芸術活動のインスピレーションとなったことを素晴らしいスライドを通して語ってくださいました。今、吉原先生は、「写真の町シバタ」という活動を通して、埋もれてしまいそうな町と人の記憶を発掘し、光を当て、そのことにおいて人と人とを結ぶ働きをなさっておられます。先生の生き方もまた、ご自身の自由を隣人のために用いて歩む豊かなモデルとして、私たちに指針を与えてくれるものです。(下田尾 治郎)
Ⅰ.チャペル・アワー
説 教 「 自由の道しるべ 」 宗教部長 下田尾 治郎 先生
Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講 話 「私がここにいる理由 」 吉原写真館・本学非常勤講師 吉原 悠博 先生
<参加学生の感想>
感想1)今日の説教を聞いて、「自由の方向性とは何か」について改めて考えさせられました。自由と言うのは、人を成長させるきっかけを与える者であり、また、人間を崩壊させるものであると考えている。自由をどう使うかによって人間は善にも悪にも染まってしまうことが、自由の良い点でもあり、怖い点であるとも思った。
感想2)今日のチャペルの最初の奏楽の曲が、いつもとは違って明るい曲調でいいなと思いました。チャペルで奏でる2週間くらい前に、食堂のピアノで一生懸命練習している姿を目にしました。話を聞いたら、ピアノを習ったことはないけれど、友達から一から教えてもらったと言っていました。学ぼうと思えばどこでもできると答えてくれました。最短距離で最も楽に物事を習得したいと思っていた私にとって、やろうという気持ちが一番大切であると学んだ出来事でした。
感想3)吉原さんの写真の話は、本当に新発田のことを思っているんだと思いました。歴史ある写真ばかりで、今の地域がかなり変わっていることもわかりました。このような歴史を知ることで昔の新発田がどのように変わったか、私たちに知らせることができます。写真はただの一場面でしかありませんが、歴史を知ることもできる貴重なものなので、とても興味深かったです。
感想4)時間がたつことは、早くて不思議だと思いました。新発田は、古くからあるものが今でも多く残っていて素敵だと思います。また、新発田の人は、昔からの写真を未だに大切に持っている人が多くて、驚きました。授業などで、新発田の人と話す機会が何回かあり、初めはあまり話してくれなくても、何回か会っているとたくさん話してくれる人がいて、あったかい人が多いと思いました。吉原さんの撮った写真は、とてもきれいでいいなと思いましたし、スライドも遊び心があったりして面白かったです。