チャペルのひびき

神の眼差しの中へ

「ヨハネ福音書」に記されたイエスとサマリアの女性の出会いのエピソードについて学びました。ユダヤ人とサマリア人の間には人種的、宗教的な越えがたき溝がありました。それだけでなく、この女性は、サマリア人の間でさえも評判の悪い人でありました。しかしイエスは、二重の偏見の壁など存在しないかのように、一人の人間としてこの女性に向き合い、その心の底にある愛への渇望を救い上げていかれるのです。彼女もまた神の慈しみの眼差しの中に置かれていることを伝えながら。礼拝とは、イエスという方を通しての、神の愛の眼差しの中への招きともいっていいかもしれません。その眼差しの中で自らの命のかけがえのなさを確かめると同時に、隣人に対する自らの眼差しを見つめ直し、造りかえていくことを神は望んでおられるのです。アッセンブリ・アワーはボランティア活動の報告会として守りました。活動を通して多くのよき出会いのあったこと、また新しい自分を発見することのできたことがよくわかりました。一人でも多くの学生が、このような貴重な経験の時を持つことを心から願っています。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「イエスがくださる水」 宗教部長 下田尾治郎 先生
20151106チャペル・アッセンブリ・アワー1

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「ボランティア報告」 ボランティア委員会
20151106チャペル・アッセンブリ・アワー2

20151106チャペル・アッセンブリ・アワー3

<参加学生の感想>
感想1) 下田尾先生のお話を聞いて、1人の人間として出会おうと言っていて、さらに簡単に繋がるのはいいが、深く繋がっているのかという深い問いに対してすごく考えさせられました。生きる力、歩み出す力を与えなおして欲しいと言っていたが、本当にそうだと思いました。友達とは、人間とは何なのか深く考えさせられました。
感想2) 前期の「ボランティア論」が、これほど大きな活動に繋げられていると知って驚きました。いくつかのボランティア活動には1年生も何名か参加しており、私も参加したいと思いました。「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」で流れた映像はアクシデントのため音声はありませんでしたが、旅の辛さや楽しさが伝わってきたように思います。アルバイトなどで参加できないと思っていましたが、今回の報告を聞いて参加したい気持ちが強まりました。機会があれば参加しようと思います。
感想3) 学生ボランティア活動の報告があった。東日本大震災の復興のための活動からスタートしたKeiwa HOPEや小学生対象の寺子屋つばさ100kmの旅やボランティアのセミナー活動などたくさんの活動が行われていることがわかり、すごいと思った。子どもたちのため、他の人のために協力し行動するボランティア活動はすばらしいと思った。自分もできることは何か考えたいと思った。
感想4) 今日のチャペル・アワーで1番心に残ったことは、“誰にもよいところがある”ということです。私は、自分に自信がありません。何か失敗したりしてしまうと「なんて自分はダメなんだ…」と自分を責めてしまいます。そして、どんどんと自分を追い込み、また自信をなくしてしまいます。しかし、下田尾先生のお話を聞いて「自分にも多分いいところがある」と思い、何故か嬉しくなりました。ダメなところもたくさんありますが、少しあるよいところを認め、少しずつ自信を取り戻していきたいと思います。