チャペルのひびき

雑木林での学びの豊かさ

先週のチャペル・アッセンブリ・アワーは、敬和学園を日頃より、理事としてお支えくださっておられるお2人の方がご担当くださいました。チャペル・アワーにおいてお話しくださったのは、本学の一期生として学ばれ、同窓会の現会長でもあられる近伸之先生(日本同盟基督教団・豊栄キリスト教会牧師)。先生は、本学創立時の様子に触れられながら、リベラルアーツの意義についてお伝えくださいました。先生は、リベラルアーツの学びの環境を、画一的な木ばかりが高く育つ杉林とは対照的な、多くの命を宿らせる多様な樹木からなる雑木林にたとえられました。そして、そのような本学で学んだがゆえに培われた豊かさについて、ご自身が卒業後に就職された市役所でのご体験に触れながら教えてくださいました。その豊かさとは、どんな状況にも柔軟に適応し、どんな人に対しても心開き、関係を結んでゆくことのできる力。そのような力を本学にて養われたがゆえに、職場においても、次第次第に重んじられるようになっていったとのことでした。誰もが、神さまからかけがえなきタラントン(賜物)を与えられているはず。そのタラントンを最大限に生かすべく、何事にも諦めずにチャレンジしていってほしい、との力強きメッセージをもって先生はお話を締めくくられました。アッセンブリ・アワーでは、横山由美子先生が、ご自身が責任を負っておられるYWCA(キリスト教女子青年会)の活動について、ニュースレターを通してご紹介くださいました。その活動の趣旨とは、キリスト教を基盤に、女性をエンパワーしつつ、平和、環境、人権の問題に積極的に取り組み、社会の変革を目指してゆくこと。横山先生は、沖縄、広島の問題に触れられながら、その活動の実際についてお伝えくださいました。過去に学びつつ、よりよき未来を選び取るために、現在の問題に積極的に取り組んでゆくことの大切さを教えられた時間となりました。(下田尾 治郎)

Ⅰ.チャペル・アワー 
説教 「自由の森からはじめよう」 日本同盟基督教団 豊栄キリスト教会 近 伸之 先生

Ⅱ.アッセンブリ・アワー
講話 「戦後80年の今、共に生きる。」 新潟YWCA会長 横山 由美子 先生

<参加学生の感想>
感想1) 敬和学園大学が始まったころ、設備の整っていない中で先輩方が苦労して学んでくださったおかげで、今私は恵まれた環境で学ぶことができているのだと知りました。私の中学、高校時代の友人の多くは東京大学など有名な大学に進学して、彼らと連絡をとるたびに劣等感を感じてしまいます。しかし、今回のお話を聞いて、スギの木にはなれないけれど、さまざまな勉強を通して豊かな心を育てて、いろいろな動物が集まるようなあたたかい木になりたいと思いました。自分の今の能力が周りと比べて低いからと言ってあきらめるのではなく、周りと比べたら成長は遅いかもしれないけれど自分なりに努力することが大切なのだと学びました。
感想2) 120年の歴史を持っているキリスト教思想を基盤としたYWCAの横山さんのお話を聞いた。沖縄の地上戦では4人に1人が亡くなったと聞いた。80年が経過した第二次世界大戦の残酷な記憶を経験した戦争経験者の方はとても貴重な方であると感じた。前回の西澤さんのお話も含めて、戦争の体験を自分のことのように考え、風化をさせてはいけないと考える。現在も争いや紛争が絶えないことを危惧すると共に、時事問題にもっと関心を持たなければいけないと思う。原発や戦争に無頓着である私たちの世代ができることは何か。それはまず知ることであると考える。主体的に学ぼうとすることが第一歩であると考える。SNSのおすすめ機能などで、自分の興味のあることばかり閲覧し、自分の殻に閉じこもってしまう人が多い。被爆国である国として、世代を超えて戦争の経験を語り継ぐべきである。貴重な体験談やお話を聞いて、戦争についてより理解を深めることができたと考える。