ダビデの物語(3代目学長 鈴木佳秀)

ダビデの物語・ダビデの台頭史その34[2011-10-14]

晩年のサウルの行動は異様であったとしか言いようがありません。命令を下したにもかかわらず、数百人程度の部下しかいないダビデを捕らえることもできず、彼はあせりを感じていたのでしょう。ペリシテとの戦いに備えなければならないので、全軍をあげてダビデだけを追跡することはできないという事情がありました。
ペリシテ軍がシュネムに陣を敷いたと聞いて、サウルはゲリジムに出陣します。しかしペリシテの軍勢を見て、サウルは恐れおののいたと聖書は伝えています(サムエル記上28章4節~5節)。彼は主なる神の神託を求め、戦いに上るべきか退くべきかを決めようとしました。しかし「主は夢によっても、ウリムによっても、預言者によってもお答えにならなかった」(6節)というのです。
神に見捨てられたと感じたサウルは「口寄せのできる女を探してくれ。その女のところに行って尋ねよう」と家臣に命じています(7節)。サムエルが亡くなる前に、かつてサウルは国内から異教の口寄せや魔術師を追放しました(3節)。彼がまだ神ヤハウェに従順で、イスラエルのために戦っていた時代の話です。危機に陥ったサウルは、死霊を呼び出して神託を求める、異教の口寄せに頼って事を決めようとしたのです。恐怖心が、彼をそこまで追い詰めたのです。(鈴木 佳秀)

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