学長室だより
2006年1月13日号
敬和学園大学では、毎週金曜日の2時限目は(学期中は)チャペル・アッセンブリ・アワーと称する時間帯である。ふつうは小説教と、多くは学外から招く講師による教養的講話が、その内容となる。(Chapel Assembly Hourとよばれるゆえんである。)
鈴木貴之氏の映画「明日はもっといい日」を(この時間で)観た或る学生は、「利用しやすい環境をつくり、介護に関する専門知識をもつ人材の育成が欠かせない」と認識し、自分の将来を深刻に考える。和田献一氏の「人権」問題に関する話を聴いたある留学生が、祖国では「思想・表現の自由が制限されている...。母国はわれわれ国民の家です」と告白した。工藤篤子さんのソプラノ独唱を聴いた学生は、「身体の細胞の一つ一つが声を上げて喜んでいる感じがした」と書く。
C.A.H.は若者たちの心に、人間の尊厳の自覚をうながしつづける。(新井 明)