学長室だより

2007年10月26日号

JCSOSというものがある。「海外留学生安全対策協議会」のことだ。その担当者を呼んで、本学で初めて緊急事故対策シュミレーションを体験した。海外で学生たちが事件・事故などに巻き込まれた場合、大学としていかなる対応をとるべきか、ということを学ぶのが目的である。現地時間8月21日にアリゾナ州Flagstaffでバス事故が発生し、そのなかに本学の海外夏期短期留学の5人の女子学生が含まれていることが判明したとの想定のもとに、教職員40人ほどがこれに加わって動きに動いた。
早速、事故対策本部が設けられ、学生家族担当、マスコミ担当、情報収集担当、手配・渉外担当、総務・経理担当を構成し、現地との連絡(入院先、障害の程度、そのうち1人死亡、他)、家族との応対(現地行きの相談)、家族もちの費用、などなど。参加した40人弱の教職員にとって、慌ただしい限りの2時間半。そのあとに記者会見。
この初体験は有意義であった。この種の事故が発生した場合の責任のとり方など、考えなくてはならないことが多い。(新井 明)